• カテゴリー別アーカイブ あれこれ
  • 卒業式と入学式と

    わたくしごとで恐縮ですが、この春、息子が小学校を卒業し中学生になりました。

    卒業式にも入学式にも、着物は白鷹の綾織りを選びました。(佐藤新一作)

    独特の光沢と、織物とは思えない柔らかな風合いは、今まで感じたことのない贅沢感です。

    シルクのドレスを纏っているような。そして、自然と体にまとわりついてくれます。

    (左)卒業式には、熊谷好博子の帯を

    (右)入学式には、藤井絞の本疋田絞りの帯を

    有職織の袋帯もぴったりと合うでしょう。

    綴れの帯も合うでしょう。

    唐織も、金華山織も合うでしょう。

    帯で様々に雰囲気を変えながら、善きフォーマルに仕上がります。

     

     

     


  • 平常心

    明けましておめでとうございます。

    北陸の冬とは思えないような、穏やかな元日となりました。

    昨年からの残し事、続くにしておきたい事を敢えてそのままに、新年を迎えました。

    気負うよりも、平常心にて。

    自分の心が、自分の心で満足の行く一年になれば良いなと思います。

    穏やかな時間が流れている事に幸せを感じながら。

    新年は3日より営業致します。

    お運び、お待ちしております。

     

     


  • HOPE

    先日、もみじの剪定を終えました。

    希望のもみじは、弱った部分がカットされ、生命力あるシルエットになりました。

    明日から大雪の予報が出ていますが、まだしっかりと赤い葉をてっぺんに付けています。

    9月に予約制に変更してからも、変わらず足繁く通って下さるお客様に感謝致します。お食事会や鑑賞会など、すべて無事に終えられたことにも。いざこざや揉め事がなく、心がスムーズに運びました。何よりも嬉しいことです。

    色々なコーディネートをアップしましたが、当店のきものが、やはり一番好きです。いつも良いなと思っています。共感して下さるお客様がいらっしゃる事は、この上ない幸せです。

    年内は30日(土)まで営業致します。年始は1月3日(水)から。

    是非、ご予約下さいませ。


  • オリーブオイルと中国茶

    師走に入りました。

    目まぐるしいお天気ですが、皆様お変わりありませんか。

    先日みそ蔵カフェさんにて、オリーブオイルを贅沢に使ったお食事と中国茶の会がありました。金沢からのお客様と共に、身体が喜び心が整うひとときを過ごしました。

    蕪とリンゴのポタージュ、きのこのパスタとビーツのタルタルの一皿。

    サフランのリゾット、サフラン茶、デザートのアイスクリーム(こちらにも勿論、オリーブオイルを)

    ビーツのタルタルは、ビーツとイチゴと紫芋の取り合わせです。同じ色の食材を合わせるとうまく行くことが多いそうです。なるほど、きものも同じです。同系色でまとめると、うまく行きます。

    お客様コーディネートです。深緑色の地に、可愛らしいお人形があちこちに。

    藍田正雄氏の引き杢の帯と共に。どちらも東京の取り合わせで、まとめられました。

    素敵です。


  • 手紙

    私ごとで恐縮ですが、息子が小学6年生になりました。

    私が通った小学校に通っています。

    授業参観に行くと、玄関の受付に見覚えのある先生がいらっしゃいました。

    私が小学1年生の時に担任だった先生です。お声をかけると、私のことを覚えていて下さいました。

    当時先生は新卒で、大きな愛を持って接して下さいました。最後には、クラス全員に手紙を書いて下さいました。

    その事を思い出して、その時の手紙を読み返して、母となった今、私も手紙を書きました。

    これは、1学期の出来事。

    今日9月15日。2学期の授業参観でした。また受付には、先生が。なんとお返事をいただいたのです。

    思いがけず宝物が手に入ったようでした。

    教室からの風景、当時と変わらぬ風景を眺めながら、縁の不思議を感じていました。

    さて私にとって手紙とは、本当に宝物です。その人にしか書けない文章を、その人の字で書いてあり、その人にしか表現できないもので、唯一のものですから。デジタル化され、ペーパーレスの時代になっても、私は手書きの手紙を書き続けています。

    インスタグラムもありますが、あまり得意な発信方法ではありません。様々な情報を早くキャッチできますが、早すぎて、もう一度見たい、知りたい時に実体のない時があります。

    きっとどんな時代が来ても、私は紙が好きで、実体のある方を好むと思います。

    きっとどんな時代になっても、手紙は宝物のままです。


  • はこぶ

    長月が始まりました。今朝は秋風が吹き、気持ちよく感じられました。

    さて昨日で喫茶だけの営業が終わりました。

    最終日は、お客様皆さまのお心を感じる温かい日となりました。

    本当にありがとうございました。

    足を運ぶ、心を運ぶことは容易なことではありません。

    そこに、何か楽しいことがあるとか、嬉しいことがあるとか、素敵なことが待っているとか、希望のようなキラキラしたものがないと運べないものです。

    これからは、着物をじっくりゆっくりご覧くためのサロンスペースに致します。

    キラキラしたものを模索しながら。

    また皆さまにお運びいただけますように。


  • 宝物

    先週、氷見の久目地区にて久目アートデイが開催されました。

    黒板アートの企画があり、息子が生まれた時からの仲良しグループで挑みました。

    小学校最後の思い出作りです。テーマは「宝物」。

    12年間の思い出を、数枚の写真のようなレイアウトで表現しました。クーラーのない部屋で朝から夕方まで。気持ちをひとつに描き上げました。仕上がりを見て、これまでの思い出が走馬灯のように。この仲間で12年間、積み重ねた月日は確かなものであったことを改めて感じました。まさに絆という「宝物」です。

    皆様にとって、宝物は何でしょう?

    今年の夏は、お客様とお着物でお出かけする機会も多く(とても暑い中でも!)

    毎回充実しており、こちらの絆も宝物です。

    今月いっぱいで喫茶を終わりますが、これまでの出会い、お客様の流れ、すべて宝物です。

    毎日お店を開けられること、季節の移ろいを感じながら過ごせることも、すべて。

    これからの絲穂も、皆様にとって宝物の一部となれますよう。

    私たち自身が、日々を宝物だと感じながら参ります。

     


  • 掌の宇宙

    連休が終わり、今日からまたスタートです。

    肌寒さは残りますが、昨日からの雨は上がりそうです。

    連休には大阪の藤田美術館にて、念願の曜変天目茶碗にご縁がありました。実物の瑠璃色は吸い込まれる美しさで、あらたかな佇いでした。手のひらの宇宙です。

    曜変天目を現した、誉田屋源兵護さんの帯にも遭遇。

    懐の宇宙です。

    改めて、文化の力を感じた日でした。