素夢子にて

さて、展示会の帰りは、久しぶりに譽田屋さんの経営する古茶屋 素夢子に立ち寄りました。韓国のお粥、お茶、漢方ケーキ、お菓子など本格的な味が楽しめます。柿渋で統一された店内は、一瞬にして異空間に入り込んだような、独特で落ち着いた雰囲気です。この日は残暑が厳しく、韓国冷麺をいただきました。ソバ粉とイモデンプンを折込んだ麺に、少しピリ辛のつゆと、お野菜を絡めて。夏だけの限定メニューです。

九月に入っても日差しの厳しい日には、変わり絽の着尺をよく纏います。無地のように見えますが、実は柄があります。色も、白でもベージュでもない微妙な色。何となくボヤボヤと、はっきり実態のない雰囲気が(笑)気に入っています。譽田屋さんの本羅の帯を締めて。母の代からの愛用品です。帯は、長い時間をかけて身に付けると本質がよく分かります。この帯は、打ち込みがしっかりしているので、どれだけ時間が経ってもびくともしませんし、デザインもまったく古びませんね。むしろ、新しい感覚を覚えるほどです。

絽

籐のバッグも、まだまだ活躍します。

籐

暑い中、着物を纏うことは大きな我慢ですが、その我慢こそ日常にメリハリを持たせる良い刺激でしょう。着物に限らず、きちんと身支度をして、どこかに伺い神経をフルに使うことは大切ですね。