黒を基調にした八重山みんさ、綿の九寸帯です。浅葱、橙、茶、自然色の配列が黒に映え、すっきりとした美しさがあります。どんな着物に合わせようか、いろいろと想像したくなります。同系の紬にもよし、縮緬にも添うでしょう。気負わず着物を楽しみたい時の、心強い味方です。紅葉の景色にも、溶け込めそうな柔らかな雰囲気もあります。
円卓に座り、眺めて下さい。今月は、想像力を豊かに参りましょうか。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
雪輪散らし、新作のコートです。雪輪部分がビロードになっており、黒一色のデザインにメリハリが効いています。しなやかな着心地は、一度纏えば癖になります。なんと言ってもシルエットが美しい。襟はきものの形です。
上に羽織るとまた全体の趣きがガラリと変わるのが、きものの魅力ですね。
ようやく袷に袖を通しました。肌寒い雨の日は、無地の大島に気分が向きます。10年近く愛用しているこの大島は、とても柔らかい風合いで着やすく、また黒の色も着る度に深みが増すようで、とても気に入っています。帯での変化を楽しんでいます。今日は、紬地の格子の帯を合わせてインパクトのある装いに。
同じ紬の帯、色違いがこちら(左)。ピンクとグリーンの格子です。臈纈で幾何学を表現した着尺と合わせました。柄と柄の組み合わせも、この感じならモダンにまとまります。右は、印象的な深い緑の色無地です。縮緬のシボが何とも言えません。黒地の華やかな染帯とともに。お茶席もぴったりです。
サロンにてご覧下さいませ。きものは、深い緑地の江戸小紋(保科信作)ドットの連続で市松模様になっています。帯は、刺繍で菊を表現した、セミフォーマルシーンにぴったりの名古屋帯です。深緑と白の組み合わせに、同じ配色の市松模様の帯揚げでアクセントを。上品かつ華やかな装いに仕上がります。帯揚げや帯締めは、きものと帯の相性を決める大切なアイテムです。是非、専門店でご相談下さいませ。装う方の雰囲気にぴったりと合うものが、必ずあります。
お履物も装いの要です。帆布、皮、畳表、エクセーヌ等、台だけでも様々な種類があります。真綿を入れたタイプが当店の一推しです。足への当たりが良く、疲れにくいです。鼻緒と台の組み合わせも自由に選んでいただけますので、トータルのコーディネートをお楽しみ下さいませ。