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  • ここに来れば何とかなる

    中央町商店街の店名が入ったキーホルダーができました。

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    「染家京加納」は、初代の祖母が店を始めた時の屋号です。

    今は丸の内の「きものの館絲穂」で営業していますが、「京加納」はいつまでも原点に立ち返る名前です。

    昨日とあるお客様が仰いました。「ここに来れば何とかなると思って。」

    何とかして欲しい内容は、お客様によって様々です。

    3日間で襦袢を仕上げて欲しい。

    寸法が足らないけれど、母の形見の着物を仕立て直して着たい。

    たくさんのシミを隠すべく、染め替えをして欲しい。

    今日中に、この着物に合う帯を用意して欲しい。

    (仕立てなければならないので普通は無理ですが、その時は偶然に仕立て上がったものが一本だけあり、しかもその着物に合いました!)

    和の小物で、この予算でギフトを選んで欲しい。(他で売ってないような物を差し上げたい)

    お昼を食べていないので、何か食べさせて欲しい。

    他にも色々ありますが、ほとんどは何とかなってきました。

    祖母の代からの積み重ねです。専門のことでご相談を受けることは勿論、

    きもの以外の頼まれ事があるのは嬉しいことです。

    お客様との信頼を築くこと、「京加納」時代から続く信念です。

    これからも、「何とかなる店」でありたいです。

    今日もキーホルダーをしっかりとバッグにつけて。

     

     

     


  • 永遠のサンドイッチ

    当店に喫茶があった時代に、ずっとご愛顧いただいたホットサンドイッチです。

    喫茶スタッフが独立し、同じサンドイッチをテイクアウトできるお店を始めてからも、

    根強いファンに支えられました。

    突然ですが、もう味わうことができなくなりました。

    香ばしいかおりを今でも覚えています。

    記憶の中で、永遠のサンドイッチとなりました。

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  • 芭蕉布展

    7月に金沢の国立工芸館へ。

    貴重な芭蕉布の展示を堪能して参りました。

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    黄緑地、赤地、黄色地、柄も様々ありますが、藍色がとても心に残りました。

    黒に近い深いふかい藍染には、高貴な雰囲気が漂います。

    目にするだけで涙のでる感覚を、久しぶりに味わいました。

    手仕事は語ります。響きます。

    是非、足をお運び下さいませ。

    8月24日までです。

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    店内に図録をご用意してございます。手に取ってご覧下さいませ。


  • キノコ、奥深き

    六月のとある日、一茶壺庵さんにてとても貴重な企画がありました。

    キノコの語り部、松下和香子さんを迎えられ、巻物によるキノコの生態や役割など様々なことを学びました。

    実際に、松下さんが北海道のフィールドで採取された野生の様々なキノコ(30種類以上!)が展示され、

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    実際に10種類以上のキノコの試飲(ロシアンルーレット)が(ひとつひとつ個性があり面白かったです)ありました。

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    最後は、ドライキノコを使ったお料理です。

    キノコごはんとすり流し。キノコそのものの風味が生きており、力強いお料理でした。

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    キノコのパフェ。アイスクリームが濃厚で絶品でした。

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    北海道の森の様々な葉のお茶も、香り高くとても美味しいものでした。

    装いは、草木染めの単衣に、絽の染め帯を。

    今の時期だけの紫陽花柄です。祖母の箪笥より。

     


  • 日宮神社

    震災から7ヶ月が経ちました。

    日宮神社の塀は落ちたままです。

    春には美しい桜の花が咲きました。大好きな桜です。

    来年もきっと咲くことを願いながら。

    この道を通って、絲穂にお越しください。

    夏を迎えられた事に感謝をしながら、今月も皆さまをお待ちしております。

     


  • 懐石秘密箱

    みそ蔵カフェにて、懐石秘密箱に参加させて頂きました。

    朝茶事についての、あれこれ、いつもながらとても勉強になります。

    飯器の色々、手前が最も古い形、奥へ行くほど現代の形、です。

    朝ならではのシンプルなお食事でしたが、十分にお腹は満たされ、何より気持ちが満たされました。

    始まりのお祈りに中に、今日この食事に見合うだけの自分であるか、行いを反省しますという一説があり、心にひびきました。食事ができるということは、当たり前のことではない、ということを改めて感じました。

    金沢からのお客様と共に。

    絹紅梅のお着物に、博多献上帯をお召しです。

    来月も参加します。

     


  • 朝茶事へ

    晴天に恵まれた休日、薫風の朝茶事(中国茶)にご縁がありました。

    なかなか手に入らない、貴重な中国茶を6種。

    先生手作りの中華粽、筍の酢の物、お漬物など。

    金沢からのお客様とご一緒致しました。

    辻が花の帯がお着物にマッチし、まさに新緑に映える装いです。

    私は母の引き出しより。戦国武将の名前や、甲冑が手描きでちりばめられた染め帯を。

    端午の節句に寄せて。

    言葉に表せない、夢のような幻のようなひと時でした。

    同時に、このような時間を私たちもお客様と共有できるよう努力しなければと、いつも身が引き締まります。


  • 卒業式と入学式と

    わたくしごとで恐縮ですが、この春、息子が小学校を卒業し中学生になりました。

    卒業式にも入学式にも、着物は白鷹の綾織りを選びました。(佐藤新一作)

    独特の光沢と、織物とは思えない柔らかな風合いは、今まで感じたことのない贅沢感です。

    シルクのドレスを纏っているような。そして、自然と体にまとわりついてくれます。

    (左)卒業式には、熊谷好博子の帯を

    (右)入学式には、藤井絞の本疋田絞りの帯を

    有職織の袋帯もぴったりと合うでしょう。

    綴れの帯も合うでしょう。

    唐織も、金華山織も合うでしょう。

    帯で様々に雰囲気を変えながら、善きフォーマルに仕上がります。

     

     

     


  • 平常心

    明けましておめでとうございます。

    北陸の冬とは思えないような、穏やかな元日となりました。

    昨年からの残し事、続くにしておきたい事を敢えてそのままに、新年を迎えました。

    気負うよりも、平常心にて。

    自分の心が、自分の心で満足の行く一年になれば良いなと思います。

    穏やかな時間が流れている事に幸せを感じながら。

    新年は3日より営業致します。

    お運び、お待ちしております。