久しぶりに米沢進之介の仕事をご紹介します。単衣にぴったりの、サラリと美しい付け下げです。
いかにも進之介さんらしい地色、進之介さんにしか表現できない柄です。モダンですが、しっかりとした落ち着きがありますね。
ずっと長くお楽しみにいただける付け下げ、是非店内にてご覧くださいませ。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
床の間の、雲収山岳青の言葉通り、雲ひとつなく晴れ上がった先日の八坂神社のお茶会では、心もすっきりするようないろいろを学ぶことができました。
お見えになったお客様は、ベテランの先生方ばかり。90歳で、きちんと素敵なお着物をお召しになり、お道具を誉られ、お菓子もお茶も楽しまれ、亭主の先生に感謝を述べられる。
お茶席では、人生の大先輩でもいらっしゃる方々にいつも勉強させられます。30代の私など、本当に小さい存在で、年齢だけが若いことが恥ずかしく感じられるほど、先生方は本当にお若い。
昨今はアンチエイジングという言葉が流行り、顔のリフトアップの方法や、美容グッズ、美容食品を至るところで目にします。しかし、本当のアンチエイジングとは、いかに心豊かに日常生活を送るか、その積み重ねにあるのだと思いました。お茶一服を楽しむ時に、お先にとお隣にひと声かける気遣い、お道具の取り合わせを愛でること、一期一会のご縁を感謝すること。茶道で教わる心の遣い方、在り方を、日常でもきちんと活用できる人になりたいと、襟を正したいち日でした。
さて、6月号の『和楽』に茶道の基本を特集したページがあります。歴史的なことも含め、面白く読めますので、是非ご覧になって下さい。鈴木京香さんの和服姿も美しいです。
爽やかな5月らしい日となりました15日、八坂神社のお茶会でお運びのお手伝いをさせていただきました。万筋の江戸小紋に、本疋田絞りの帯を合わせて。お茶会を始め、きちんとしたシーンに大活躍の藤井絞の帯です。
この日、春先から真夏に重ねる、薄物コートを羽織りました。紗のような風合いです。
襟は、きものの襟に自然にそうようなラインに、裾は自然にすぼまりシャープな着姿になるよう、特別な仕立てがされています。別注にて承っておりますこのコート、当店で秘かな売れ筋でございます。お好みの色や柄で、是非いち枚お誂え下さいませ。
夏は、重ねるお洒落が素敵です。薄い衣を重ね、透け感を重ねることで、なお涼やかさが感じられます。
個人的なことですが、数ヶ月前よりホットヨガを始めました。体の冷えを緩和すべく始めたのですが、自分の体について自分はなんと無知であったのかと思い知らされました。
人間の体は不思議ですね。体を温めて、汗をたくさんかいて、血の循環が良くなると、本当に体調が良くなるんですね。当たり前のことですが、当たり前に良いことをすれば、体は良い結果を出します。
最初は呼吸とポーズを合わせるのだけで精一杯だったり、体力もついて行かなかったりと、慣れるまでには少し時間がかかったのですが、余裕が出てくると、体の満足だけでなく心の満足を感じるようになります。深く呼吸できることへの感謝、手足が動くことへの感謝、今日生きていることへの感謝。
レッスンの最後に、インストラクターの方の「今日、ヨガをできたことに感謝します。ナマステ。ありがとうございました。」の言葉に合わせて、参加者全員で感謝をして終わります。回数を重ねる度に、その感謝の意味が分かるようになりました。
冷え性の改善、ダイエットなど、きっかけはいろいろなのでしょうが、ヨガの最終的な目的は、心の満足にあるのだと思います。
自分の体は、自分にしか分からないということ、体の声を聞いてあげること、メンテナンスすることに、近ごろ心を入れております。当たり前のことの大切さ、実感しております。