今日は一段と冷え込みました。前庭のもみじも紅葉して参りました。赤と緑が点在する様子は、円卓スペースからご覧下さいませ。
しげはまさんかの方から歩いて来ると、真っ赤に燃える赤が顔を見せます。
一期一会の自然との出会い、お楽しみ下さいませ。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
昨日はお客様からお誘いをいただき、京都小川流のお煎茶のお茶会に行って参りました。金沢21世紀美術館のお茶室にて、それはとても充実したひとときでした。次期お家元が亭主をつとめて下さり、小川流独特のやり方に始まり、色々と心に残るお話しを伺えました。小川流のお煎茶は、湯呑みの底にただ数滴のお茶があるのみで、それはそもそもお茶とは喉越しを愉しむのではなく、口中を潤わせるものであるからだそうです。初めて頂いた滴々のお茶は、大変美味しく非常に贅沢な味わいでした。二煎目も同じく数滴ですが、インパクトのある一煎目に比べ、少し柔らかい味わいでした。同じお茶でも時間の経過で変化することも魅力です。
最も印象的だったお話は、「喫する」ということについてです。「喫」とはお茶などが喉を通るという意味ですが、さらに深めて滋養する、栄養を得ると捉えていらっしゃるとのことでした。確かに、お茶を頂いた時に思わず「美味しい!」と発してしまう美味しさは、数滴であるがゆえに口中から五感全体を刺激する栄養素のようです。喫茶をしている我々も、この「美味しい!」を、更には「美しい!」をお客様に発していただけるよう、満足した心でお過ごしいただけるよう、日々努力しなければと改めて感じました。
朝晩と冷え込んで参りました。今朝はきれいに色づいたもみじの葉が迎えてくれました。
見上げると、他の葉もだんだんと秋色に。裏から見たまだらの風情も美しく。
大好きな型染めの帯をだしてきました。
ここ数日は暖かい秋晴れが続き、気持ちの良い時間を過ごしました。今は北の橋が通れないので、番屋街へは海岸の道を通ることが多くなりました。晴れた日のなんと海の美しいこと。
先日より、斎藤孝さんの『上機嫌の作法』を読み返しています。人はとにかくどんな時も上機嫌でいることが大切で、嫌なことがあっても気持ちを切り替えることがポイントとのこと。これからの北陸は晴天も少なくなりますが、紅葉を見て、美しい着物をに触れて、なるべく上機嫌でいたいものです。上機嫌の時間、皆さまも是非ご一緒に。
昨日、雨が上がり少し空気がひんやりとした夕方、太田和の社長さんがフラりとお見えになりました。長い間お会いしておりませんでしたが、ノーブルでスマートな雰囲気はお変わりありませんでした。正真正銘の織物に心が鳴ります。
添田さんのお話になり、絶大なファン層があり、お若い頃の作風も現在の作風も同じように人気があるとのことでした。女性の染織作家さんは、年齢により作風がいろいろに変化するのでとても面白いそうです。うちにも一点残っていますと広げたのが、こちらの訪問着。20年ほど前のものです。優しく女性らしい色遣い、そして纏うと分かる存在感。久しぶりに見入っています。