心に留めたい言葉3ー火力についてー

「親も代から台所仕事を見て七〇年。くらくら、ぐらぐら煮てよいものなど一つもないと考えている。(中略)スープの具材を炊いて行く場合、決して10の火を10で使って煮立ちをつけない。中火の強ー10の火を7か8で使う。(中略)これは大切な大切な味の鍵である。10の火は1から始まる。2−3までが弱火、4は弱火の強。5ー中火、6ー7ー8は中火の強、9ー強火、10最強。加えて0がある。これは余熱。余熱の計算ができるようになれば、仕事は楽しい。愛の世界にも余熱があるでしょ。「残心」なんて言葉を、態度で表せたらね。」(辰巳芳子『あなたのためにーいのちを支えるスープ』より)

明日はバレンタインですね。手作りされる方もいらっしゃるでしょう。チョコレート作りも余熱が鍵なのかもしれません。よき一日となりますように。