• カテゴリー別アーカイブ あれこれ
  • 成長

    前庭を臨むスペースにて。座るとちょうど目線のところに、もみじの新芽が揺れています。最初は小さかった葉も、日ごとに成長。

    sinme1

    今では、きちんとしたもみじの形が現れています。この場所は特等席。命の育み、自然の営み、風のやわらかさ、鳥の声、いろんなものが見えます。聞こえます。本当に、きれいだなぁと思います。

    sinme2

    さて明日から「手しごとの時間」が始まります。人の手から生まれるいろいろなもの、見て手に取って感じて下さい。我々も楽しみにしています。

    小腹が空いたら、ホットサンドイッチもいかがでしょう。

    sandwitch

    五感のフル活動、是非ご一緒に!


  • 上を向いて歩こう

    桜が美しいですね。近頃は、息子を連れて散歩することが多いのですが、どうしても子供を気にして下ばかり見て歩いてしまいます。ハットリ君のカラクリ時計まで行くのが日課なのですが、ふと見上げると桜のなんと美しいことでしょう。空の青さも気持ちよく、いつもの町並みも情緒的に見えます。時には、上を向かなければ。

    先日は、いつも通っている子育てセンターでこんなことがありました。その朝は、イライラして心が折れそうになっていたのですが、カウンターに飾ってあった水仙の良い香りに救われました。思わず「良い香り!」と声に出してしまったほど。スッと心が楽になりました。

    店では、花の水を替えるのが毎朝の仕事なのですが、時間に追われることばかりで、最近はしっかりと花の姿を見てなかったなと反省します。花の言葉、聞かなければいけませんね。


  • あり合わせる

    先日、久しぶりに着物を着ました。育児の合間、ホンの数時間の気分転換です。この時期はいつも、東京友禅の桜の帯を締めています。着物は黒無地の大島か江戸小紋を。(写真は大島)ちょいちょい気分で着るので、「取り合わせる」というより「あり合わせる」といった感じです。この組み合わせは、春の定番で好きなメニュー。ワンパターンにならないように、帯締めと帯揚げはその日の気分で変えてみたり。合間にしか袖を通せない今は、時期の定番スタイルをさっと、です。

    さくら

    和の装いは、料理によく似ていて、初めはレシピ通りにきちんと材料を揃えて、計って進めるものですが、そのうちに足りないものがあっても、多少のズレがあっても調整できるようになります。自分に合った味付け、スパイスもレシピにないものを試してみたりして、自分のテイストを作りあげる。定番メニューができ、それも手元にあるもので、あり合わせでできるようになります。

    きものは、たくさん持つより、数は少なくても好きなものを永く楽しむ人が増えました。着る機会がないという声も聞きますが、一方で、子供の卒園や入学など節目の機会にはきものが良い!という若いママ達の声もたくさんあります。春にはこの装い、ゆかたならばこの組み合わせと決めておいて、節目の度に袖を通せば、いつしかそれが定番メニューとなり、さらにあり合わせ気分で装える日がくるかもしれません。

    好きな定番スタイルをゆっくり味わうこと、きものの本当の楽しみ方は、今の時代だからこそできるのではないでしょうか。合間にしか着られない今、感じている事です。


  • 簪のお誂え

    成人式に向けて。艶紅色の美しいお振袖に合わせて、簪の誂えをお手伝いしました。パールとグリーン系のルースはすべてお客様のもの。それぞれの石に、思い出がおありとのこと。そこに、茶色に光るコニャックダイヤをちりばめ、この世にひとつだけの簪が仕上がりました。金具はすべて18金。成人式が終わっても、ずっと愛用していただける、シンプルで上品なデザインです。節目の時の髪飾り、ご相談に応じます。

    かんざし

    さて店内では、最後の西王母が艶やかに彩っております。今週も皆さまのお越しをお待ちしております。

    SEIOUBO


  • 故 渡辺俊明氏の作品

    故 渡辺俊明氏の作品です。壷魚図。デビュー当初より数十年、数多くの作品にご縁がありましたが、とうとう最後の一作になりました。今もなお熱烈なファンがたくさん。近頃、当ギャラリーでは、俊明熱が再び。仏画や童子、原色遣いの力強い作風が多い中、こちらの壷魚図は、淡い雰囲気で少し趣きが違います。

    shunmei

    こちらは「もどらず山」。俊明氏の魅力が存分に楽しめる物語です。温かみのある文字、挿絵、心がホッとする俊明語りです。

    modorazu1

    modorazu2

    俊明ファンの方、是非ご連絡下さいませ。

    phone: 0766-74-6218

    mail: kimono.shiho@gmail.com


  • 有職雛

    今年も有職雛が揃いました。有職織物の人間国宝、故 喜多川平朗氏が、お人形のすべての衣装を手がけました。(京都、田中人形製)糸の繊細さ、染織の美しさを、間近で是非どうぞ。

    yusoku

    お衣装だけでなく、お顔の美しさも印象的です。

    obina

    mebina

    生き生きとした表情をご堪能下さいね。

    kannjyo


  • えん

    早いもので、2月も終わりです。いつまでも寒いので、春が本当に待ち遠しいですね。

    今月は、氷見から遠く遠く離れた場所の方と新しいご縁がありました。フェイスブックを通しての出会いですが、縁とは様々なところにあり、予想もしないきっかけで繋がるものだと、しみじみ。またとある日は、ある撮影クルーの皆さんがコーヒータイムにいらっしゃいました。7年ぶりの来店でした。覚えていて下さるって、本当に嬉しいですね。縁が巡り、円となる感覚でしょうか。

    祖母の代から縁があって在庫としてある反物にも、今の時代だからこそ活きる色、デザイン、加工のものがたくさんあります。その新鮮さに、縁の積み重なりがひしひしと感じられます。ひとつの所で提案を続けること、ひとつのことを継続することは、時に気が遠くなり大変な作業ですが、こうして様々な繋がりや重なりが見える形として現れた時には、こんなに面白くやり甲斐のある作業はないと思います。

    さて来月は、33年前に京都から縁があってやって来た有職雛を出す予定です。是非、ご縁を結んで下さい。