連休はいかがお過ごしでしたか?
近頃のお気に入りは、こちらのルームシューズ。「手しごとの時間」でもご一緒した、田畑まなさんの手づくりです。スッと足になじみ、軽く、疲れません。動くと揺れる丸がキュートです。シューズの色、飾りのひだの色、お好きな組み合わせでオーダーを承っております。
こちらは、櫛織の帯地をセンター部分にあしらったショルダーです。同じく、まなさんの作品。普段使いにも、ちょっとしたフォーマルにも、どうぞ。存在感のあるひと品です。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
桜が美しいですね。近頃は、息子を連れて散歩することが多いのですが、どうしても子供を気にして下ばかり見て歩いてしまいます。ハットリ君のカラクリ時計まで行くのが日課なのですが、ふと見上げると桜のなんと美しいことでしょう。空の青さも気持ちよく、いつもの町並みも情緒的に見えます。時には、上を向かなければ。
先日は、いつも通っている子育てセンターでこんなことがありました。その朝は、イライラして心が折れそうになっていたのですが、カウンターに飾ってあった水仙の良い香りに救われました。思わず「良い香り!」と声に出してしまったほど。スッと心が楽になりました。
店では、花の水を替えるのが毎朝の仕事なのですが、時間に追われることばかりで、最近はしっかりと花の姿を見てなかったなと反省します。花の言葉、聞かなければいけませんね。
先日、久しぶりに着物を着ました。育児の合間、ホンの数時間の気分転換です。この時期はいつも、東京友禅の桜の帯を締めています。着物は黒無地の大島か江戸小紋を。(写真は大島)ちょいちょい気分で着るので、「取り合わせる」というより「あり合わせる」といった感じです。この組み合わせは、春の定番で好きなメニュー。ワンパターンにならないように、帯締めと帯揚げはその日の気分で変えてみたり。合間にしか袖を通せない今は、時期の定番スタイルをさっと、です。
和の装いは、料理によく似ていて、初めはレシピ通りにきちんと材料を揃えて、計って進めるものですが、そのうちに足りないものがあっても、多少のズレがあっても調整できるようになります。自分に合った味付け、スパイスもレシピにないものを試してみたりして、自分のテイストを作りあげる。定番メニューができ、それも手元にあるもので、あり合わせでできるようになります。
きものは、たくさん持つより、数は少なくても好きなものを永く楽しむ人が増えました。着る機会がないという声も聞きますが、一方で、子供の卒園や入学など節目の機会にはきものが良い!という若いママ達の声もたくさんあります。春にはこの装い、ゆかたならばこの組み合わせと決めておいて、節目の度に袖を通せば、いつしかそれが定番メニューとなり、さらにあり合わせ気分で装える日がくるかもしれません。
好きな定番スタイルをゆっくり味わうこと、きものの本当の楽しみ方は、今の時代だからこそできるのではないでしょうか。合間にしか着られない今、感じている事です。
故 渡辺俊明氏の作品です。壷魚図。デビュー当初より数十年、数多くの作品にご縁がありましたが、とうとう最後の一作になりました。今もなお熱烈なファンがたくさん。近頃、当ギャラリーでは、俊明熱が再び。仏画や童子、原色遣いの力強い作風が多い中、こちらの壷魚図は、淡い雰囲気で少し趣きが違います。
こちらは「もどらず山」。俊明氏の魅力が存分に楽しめる物語です。温かみのある文字、挿絵、心がホッとする俊明語りです。
俊明ファンの方、是非ご連絡下さいませ。
phone: 0766-74-6218
mail: kimono.shiho@gmail.com
早いもので、2月も終わりです。いつまでも寒いので、春が本当に待ち遠しいですね。
今月は、氷見から遠く遠く離れた場所の方と新しいご縁がありました。フェイスブックを通しての出会いですが、縁とは様々なところにあり、予想もしないきっかけで繋がるものだと、しみじみ。またとある日は、ある撮影クルーの皆さんがコーヒータイムにいらっしゃいました。7年ぶりの来店でした。覚えていて下さるって、本当に嬉しいですね。縁が巡り、円となる感覚でしょうか。
祖母の代から縁があって在庫としてある反物にも、今の時代だからこそ活きる色、デザイン、加工のものがたくさんあります。その新鮮さに、縁の積み重なりがひしひしと感じられます。ひとつの所で提案を続けること、ひとつのことを継続することは、時に気が遠くなり大変な作業ですが、こうして様々な繋がりや重なりが見える形として現れた時には、こんなに面白くやり甲斐のある作業はないと思います。
さて来月は、33年前に京都から縁があってやって来た有職雛を出す予定です。是非、ご縁を結んで下さい。