• 天の川のような…

    7月4日土曜日、友人の結婚披露パーティーに行ってきました。袖を通したのは、絽の訪問着。星をちりばめたような模様なので、勝手に天の川というタイトルをつけて楽しんでいます。7月のイベントには、大活躍する着物です。帯は羅。うろこの柄です。天の川と魔除けのうろこで、お祝いのメッセージを込めてみました。かんざしは、珊瑚。小振りですが、存在感があるのでとても気に入っています。

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    夏のパーティーには、ビーズのバッグがひとつあると重宝します。ドレスに合わせても綺麗ですからね。

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    パーティーは、神戸ポートピアホテルの30階にあります、スカイラウンジにて。眺めの素晴らしいのはもちろんのこと、落ち着いた雰囲気でとても素敵なラウンジです。この日は、梅雨の晴れ間で、一日中良いお天気でした。ひと足早い七夕をお祝いできました。

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  • 『青眉抄』─上村松園─

    世に美人画は星の数ほどありますが、私は上村松園の描く女性が一番好きです。女性らしい柔らかな雰囲気の中に、きりりとした品格があり惹かれます。美女たちが着ている着物の美しさにもまた、松園ならではの色遣いがあります。袖のふりから見える重ねの色にハッとさせられますし、着こなし、仕草、和服と女性を際立たせる背景、いろいろ真似したいことばかり。

    松園が、自身の生い立ちや母の影響について書いた『青眉抄』という著作があります。女性の青く美しい眉は母親の面影だそうで、凛とした女性像の秘密も明らかになります。作品もたくさん掲載された、美しい一冊です。

    さて、高岡市美術館では7月20日まで、文化勲章38人が描く「日本の心」という企画展が催されています。その中に、松園の作品もあります。皆さま是非、足をお運び下さいませ。青い眉に注目です。

    高岡市美術館 企画展示


  • 盛夏の「せいそう」

    夏の特別ないち日は、着物で過ごしてみませんか?盛夏の「せいそう」を提案します。

    こちら、糸菊が描かれた夏結城の訪問着。同じ着物で正装と盛装を。 帯、帯揚げ、帯締めの変化を楽しんで下さい。

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    <正装>:菱文様の袋帯を合わせて正装に。白の帯揚げ、帯締めで全体をすっきり清楚なイメージに。 友人知人の披露宴などでは、控えながら華を添える装いになります。

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    <盛装>:絽の染め名古屋帯を合わせて盛装に。 帯締めには、少しインパクトのある色をもってきましょう。 バーティーや同窓会には、メリハリのある着こなしでドレスアップを。

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  • 続:藍は愛

    愛すべき正藍染めの着尺に、いくつか帯を合わせてみました。

    大胆な花柄には、献上博多帯を合わせて爽やかなイメージに。(献上博多については5月12日と13日のブログへ)

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    深い藍の着尺には、あえてシックな半幅帯を合わせてみてはいかがでしょう。この帯、黒でなく濃紺です。お洒落でしょ?!

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    幾何学模様の面白い名古屋帯を組み合わせました。同じ着物も帯を変えて楽しんで下さい。藍の数だけ愛し方があります。

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  • 藍は愛

    藍色が心地よい季節です。私たちが藍色になぜか惹かれてしまうその理由は、まさに愛と言えましょう。藍色ができあがるまでには(藍が建つまで)、作業に携わる人の深い深い愛が不可欠なのです。以前に、藍建ての工程について書いたものがありますので、興味のある方は参考になさって下さい(PDFファイルになります)。

    藍建て

    こちらが、正藍染めの浴衣です。ひと口に藍染めと言っても、一反ずつ藍の濃さが異なり、また柄行きで雰囲気がガラリと異なります。共通しているのは、きっぱりとした美しさ。見ているだけで、心がすっきりしてきます。生地はすべて絹紅梅(絹と綿が半々で織られたもの)。浴衣というよりも、是非夏の着物としてお召しいただきたいですね。 さて明日は、こちらの着尺に帯を合わせてみましょう。

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  • もうすぐ祇園祭

    来月、京都は祇園祭で華やぎます。 その頃に展示会をされる藤井絞りさんでは、世にも贅沢な経験をさせていただけます。都を彩る鉾は、移動する貴重な美術品。それを本当に間近で拝見することができます。

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    その町内の鉾の綱を引くチャンスにも恵まれます。去年、友人と参加させていただいた時の様子です。肝心の綱は写っていませんが、しっかりと握りしめております!!町内のみなさん、観光客のみなさん、とにかく総出で綱を握り、鉾をひっぱります。何でもこの綱には厄よけのご利益があるそうですよ。本当にご縁がないと巡り会えないチャンスです。

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    十数年ぶりに祇園祭にお邪魔し、あらためて京都という土地の魅力を実感しました。点在する鉾を眺めながら、そぞろ歩くと何とも言えない高揚感や荘厳さに酔ってしまいます。まさに「文化」を体感する感覚です。そして、藤井絞りさんに通していただくと、そちらでしかお目にかかれない素晴しいお道具の数々に出会うことができます。贅沢に敷き詰められた鍋島段通、上坂雪華の屏風、まさにプライベート美術館。

    さて、今年はご縁がありますでしょうか。