• カテゴリー別アーカイブ お着物の話題
  • 赤の妙

    秋晴れ続きのシルバーウィークが終わり、今日は一転曇り空です。

    だんだんと秋の深まるこの時期は、時に半幅の帯を上手く活用してはいかがでしょう。半幅と言っても、カジュアルなタイプではなく、ワンランク上のものを。こちらは、間道と昆虫文のリバーシブル。和のお稽古シーンにぴったりです。細かい絣が魅力の、モダンな大島と合わせました。朱赤の帯締めをスパイスに。

    red

    連休最終日の昨日は、津幡からのお客様が、素敵なお単衣の装いでお越し下さいました。ピンクベージュの小紋に、白の帯、そして真っ赤な観世を締めて。

    木々や葉等の自然の色が、だんだんと褪色化して行く中で、赤の色は殊更映えるのでしょう。秋は、赤の妙を是非お楽しみ下さいませ。


  • 取材帰りに

    先日、『タクト』誌の取材帰りにお寄り下さいました。田畑まなさんです。お母様から譲られた夏大島に、水玉がアクセントの半幅帯を合わせて。グリーンの帯揚げがニクいです。

    バッグは、まなさん作。センターに裂織りの生地を使用し、少し和のテイストが加わった大変お洒落なデザインです。色合いも素敵ですね。

    maru

    花びらを加工して作られたピアスを、髪にあしらって。帯の結びも可愛らしい、トータルの装いです。

    ajisai

    10月10日発売の『タクト』、是非ご覧下さいませ。

    これからも素敵なクラフトを楽しみにしております。


  • 半襟ー単衣ー

    ひと雨ごとに秋の訪れを感じます。

    単衣に袖を通しました。着物は単衣、帯は夏帯というミックスの取り合わせが多いです。組み合わせてみると、意外と色合いや素材感に違和感がないことに気が付きます。

    ちなみに、昨日の装いです。着物は単衣の江戸小紋。地は、市松模様でその中に更に橙色のドットが細かに並んでいます。抹茶色ですが、橙と相まって深みのある色です。帯は紗織の鱗文様。着物の色によって、様々な表情を見せる魅力的な一本。6月から盛夏、今に至るまでずっと活躍しています。小物は、白系でまとめて。

    maccya

    そろそろ衿も、季節に合わせて調整したいところです。絽縮緬、楊流などが単衣向き。襟元も季節感を取り入れる大切な要素です。是非、小物のお洒落もご相談下さいませ。

    eri


  • 落葉

    朝の空気に、しっかりとした秋の訪れを感じます。もみじの葉も思いおもいに色づき、石段に落ちます。

    leaves

    まだ薄物に袖を通していますが、秋単衣にぴったりのモカやベージュ系の優しい色合いに惹かます。

    立巻絞りの着尺、地風の大変柔らかい織物です。いびつな縦縞が、優しい雰囲気です。帯は生紬。少し張りがあり、帯選びに悩む9月にとても重宝します。こっくりとした茶色も魅力です。

    tatumaki

    きもの選び、帯選びに迷い悩むこの季節が、最もきものを楽しめる時期でもあるように思います。


  • 藍田正雄ー引き杢ー

    長月です。秋の風を感じると、力作秀作が目に心に響きます。

    単衣にもお勧めの訪問着、地は江戸小紋、裾回りは鳥獣戯画の友禅という力量のある一枚です。全体的に薄い鼠の濃淡で、サラリと都会的な雰囲気。色々な帯を合わせてみるのですが、やはりこちらが一番しっくりきます。藍田正雄作「引き杢」。

    hikimoku

    江戸小紋には、他の技法にはない独特の力があるように思います。目に見えない細部の技が、纏った時に自ずと現れ存在感を発揮します。派手にもならず、地味にもならず、着る者に自信と安心感を与えてくれます。纏ってみないと分かりません。この秋は是非、江戸小紋を。


  • 入学式に向けて

    来春の息子さんの入学式に向けて、訪問着のひと揃えです。

    上品なブルーグレーの地色に、刺繍の小花がポツリ、ポツリ。実は、八掛にも花びらが刺繍されています。地模様の市松がモダンです。袋帯は、篭目に小花。銅線を緯糸に通して織り、織り上がったら銅線を抜く、金華山という技法で織られています。模様が浮き上がって見えるのが魅力です。

    kobana

    野口の襦袢をセレクト、こちらも市松です。

    紺の観世で引き締めて。若々しく、素敵なお母様の装いです。


  • 野口の染め帯ー葡萄ー

    気温が落ち着き、過ごしやすくなりました。久しぶりに、野口の染め帯を出してみました。葡萄を上品に優しく表現したもので、グッと心を捉える力量があります。

    grape

    前は、円の模様。締めると半円になるモダンさです。葡萄の蔓のイメージは続きますので、全体として「成る」「広がる」「繁栄する」意味合いになります。ちょっとしたお祝いの席にも、ぴったりです。

    maru

    格通しの江戸小紋と合わせました。秋単衣に、濃いお色目の江戸小紋は大変すっきりと映えます。


  • 夏帯いろいろ

    夏帯のいろいろ、ご紹介です。

    大胆なトンボ柄、絞りならではの躍動感が面白いですね。黒地なので色々なお着物にマッチします。

    tombo

    浅葱色の地に縦のライン、シンプルな麻帯です。花織らしい女性らしい雰囲気もあります。白地の無地の着物とも相性がぴったりです。

    hana

    9月上旬まで、楽しんでいただけます。


  • 一歳の誕生日に

    一歳のお誕生日に、浴衣を誂えて下さいました。東京本染めの、本格的な浴衣です。柄、色合い、とても良くお似合いです。

    hanacyan2

    総絞りの帯揚げを、帯のように結んで。鮮やかな赤がとても効いています。素敵な夏の一日を過ごして下さったようです。

    hanacyan1