• カテゴリー別アーカイブ あれこれ
  • オリーブオイルと中国茶

    師走に入りました。

    目まぐるしいお天気ですが、皆様お変わりありませんか。

    先日みそ蔵カフェさんにて、オリーブオイルを贅沢に使ったお食事と中国茶の会がありました。金沢からのお客様と共に、身体が喜び心が整うひとときを過ごしました。

    蕪とリンゴのポタージュ、きのこのパスタとビーツのタルタルの一皿。

    サフランのリゾット、サフラン茶、デザートのアイスクリーム(こちらにも勿論、オリーブオイルを)

    ビーツのタルタルは、ビーツとイチゴと紫芋の取り合わせです。同じ色の食材を合わせるとうまく行くことが多いそうです。なるほど、きものも同じです。同系色でまとめると、うまく行きます。

    お客様コーディネートです。深緑色の地に、可愛らしいお人形があちこちに。

    藍田正雄氏の引き杢の帯と共に。どちらも東京の取り合わせで、まとめられました。

    素敵です。


  • 手紙

    私ごとで恐縮ですが、息子が小学6年生になりました。

    私が通った小学校に通っています。

    授業参観に行くと、玄関の受付に見覚えのある先生がいらっしゃいました。

    私が小学1年生の時に担任だった先生です。お声をかけると、私のことを覚えていて下さいました。

    当時先生は新卒で、大きな愛を持って接して下さいました。最後には、クラス全員に手紙を書いて下さいました。

    その事を思い出して、その時の手紙を読み返して、母となった今、私も手紙を書きました。

    これは、1学期の出来事。

    今日9月15日。2学期の授業参観でした。また受付には、先生が。なんとお返事をいただいたのです。

    思いがけず宝物が手に入ったようでした。

    教室からの風景、当時と変わらぬ風景を眺めながら、縁の不思議を感じていました。

    さて私にとって手紙とは、本当に宝物です。その人にしか書けない文章を、その人の字で書いてあり、その人にしか表現できないもので、唯一のものですから。デジタル化され、ペーパーレスの時代になっても、私は手書きの手紙を書き続けています。

    インスタグラムもありますが、あまり得意な発信方法ではありません。様々な情報を早くキャッチできますが、早すぎて、もう一度見たい、知りたい時に実体のない時があります。

    きっとどんな時代が来ても、私は紙が好きで、実体のある方を好むと思います。

    きっとどんな時代になっても、手紙は宝物のままです。


  • はこぶ

    長月が始まりました。今朝は秋風が吹き、気持ちよく感じられました。

    さて昨日で喫茶だけの営業が終わりました。

    最終日は、お客様皆さまのお心を感じる温かい日となりました。

    本当にありがとうございました。

    足を運ぶ、心を運ぶことは容易なことではありません。

    そこに、何か楽しいことがあるとか、嬉しいことがあるとか、素敵なことが待っているとか、希望のようなキラキラしたものがないと運べないものです。

    これからは、着物をじっくりゆっくりご覧くためのサロンスペースに致します。

    キラキラしたものを模索しながら。

    また皆さまにお運びいただけますように。


  • 宝物

    先週、氷見の久目地区にて久目アートデイが開催されました。

    黒板アートの企画があり、息子が生まれた時からの仲良しグループで挑みました。

    小学校最後の思い出作りです。テーマは「宝物」。

    12年間の思い出を、数枚の写真のようなレイアウトで表現しました。クーラーのない部屋で朝から夕方まで。気持ちをひとつに描き上げました。仕上がりを見て、これまでの思い出が走馬灯のように。この仲間で12年間、積み重ねた月日は確かなものであったことを改めて感じました。まさに絆という「宝物」です。

    皆様にとって、宝物は何でしょう?

    今年の夏は、お客様とお着物でお出かけする機会も多く(とても暑い中でも!)

    毎回充実しており、こちらの絆も宝物です。

    今月いっぱいで喫茶を終わりますが、これまでの出会い、お客様の流れ、すべて宝物です。

    毎日お店を開けられること、季節の移ろいを感じながら過ごせることも、すべて。

    これからの絲穂も、皆様にとって宝物の一部となれますよう。

    私たち自身が、日々を宝物だと感じながら参ります。

     


  • 掌の宇宙

    連休が終わり、今日からまたスタートです。

    肌寒さは残りますが、昨日からの雨は上がりそうです。

    連休には大阪の藤田美術館にて、念願の曜変天目茶碗にご縁がありました。実物の瑠璃色は吸い込まれる美しさで、あらたかな佇いでした。手のひらの宇宙です。

    曜変天目を現した、誉田屋源兵護さんの帯にも遭遇。

    懐の宇宙です。

    改めて、文化の力を感じた日でした。

     

     

     


  • 11月の思い出

    雨の師走となりました。すっかり冷え込み、北陸らしい空模様です。

    11月はお客様と装って、喜びの輪が広がりました。

    ボーノさんでの会食の他にも、一茶壷庵さんにて中国茶会を楽しみました。

    美術館のような邸宅へ入り、中では囲炉裡のお部屋で豊かなひとときを過ごしました。

    そして今年の紅葉です。もう落ちてしまいましたが、お天気に恵まれた日は空に映えました。

    師走の展開を楽しみに。皆さまとの出会いを心待ちにしております。


  • 懐石秘密箱

    昨日はお客様と、みそ蔵カフェさんにて行われた懐石秘密箱に寄せていただきました。

    まずは、柿のお菓子「実り」で一服をいただきます。

    後、清傳さんより「かいせき」料理の歴史など、今まで知らなかった貴重なお話をいただきました。

    今の懐石は、百花を盛るようになりましたが、千利久の頃は、削ぎ落とし最後に残ったものに百花をみる料理であったそうです。それは、目に見えないけれども確かにそこにある「清らかな」料理でした。重湯や粥に、少しの香の物、といったような。

    昨日は清らかなお膳との出会いでした。

    お粥が出来上がるまでの時間は、美味しいお酒と吸物、向付、八寸。

    仕上がった重湯の、何と身体に沁みること。後のお粥は、おかわりの度にお米がしっかりと立ち、美味しく、これほどの御馳走はないと感じる程でした。

    久しぶりに現実を忘れた、豊かな時間でした。