今日から10月です。
サロンへの暖簾は、柿渋色の無地を。
二階には、アリストロメリアを秋の表情で飾りました。
曇り空ですが、今夜は名月にご縁がありますでしょうか。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
桜は散りましたが、もみじの葉は次々と開き、春真っ盛りであることを自然は教えてくれます。
心の晴れない毎日でも、朝がやってくることの有り難さを感じながら、心が折れないように、折れても何とか立ち直れるよう、でも無理しないように。
清しい朝を連想させる、東京友禅の着物を広げてみました。
谷川俊太郎さんの「朝のリレー」と共に。
朝のリレー
カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝返りをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ