今年も有職雛、揃いました。
本日も賑やかです。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
数日、暖かい日が続きました。
雪解けて、残るは折れた木と枝ばかり。駐車場の掃き掃除に暮れました。
今日は雨。今も強く降っています。
まだ20代だった頃、お茶のお稽古に伺うと、床の間に「喫茶去」の掛物。お茶でも一服いかがですか。という意味だと、その時初めて知りました。三文字の潔さが印象的で、以来ずっと好きな言葉です。
なぜか今日は、ふと「喫茶去」を思い出しました。
お抹茶も点ててみました。
サロンスペースには、黄色のスイートピ。
二階には、庭に咲いた椿。
お手洗いのお花も、今日は気に入っています。
BGMはアマポーラ。
おもてなしの初心に返ります。喫茶去。
桜は散りましたが、もみじの葉は次々と開き、春真っ盛りであることを自然は教えてくれます。
心の晴れない毎日でも、朝がやってくることの有り難さを感じながら、心が折れないように、折れても何とか立ち直れるよう、でも無理しないように。
清しい朝を連想させる、東京友禅の着物を広げてみました。
谷川俊太郎さんの「朝のリレー」と共に。
朝のリレー
カムチャッカの若者が
きりんの夢を見ているとき
メキシコの娘は
朝もやの中でバスを待っている
ニューヨークの少女が
ほほえみながら寝返りをうつとき
ローマの少年は
柱頭を染める朝陽にウインクする
この地球では
いつもどこかで朝がはじまっている
ぼくらは朝をリレーするのだ
経度から経度へと
そうしていわば交替で地球を守る
眠る前のひととき耳をすますと
どこか遠くで目覚時計のベルが鳴ってる
それはあなたの送った朝を
誰かがしっかりと受けとめた証拠なのだ