先月のことですが、とあるテレビ番組で「住育(じゅういく)」という言葉を知りました。住育とは、文字通り、住む家に関することなのですが、風水や方角占いによってでなく、ただ家族の絆を深めることを目的として間取りを考えることなのだそうです。
この住育の理念に基づいて、新築やリフォームを請け負う女社長さんが紹介されていました。 曰く「立派な家イコール幸せな家ではない。家族の絆があって初めて幸せな家である。」例えば、おばあちゃんの部屋を、台所仕事をするお母さんから見える位置に置いてみる。するとお互いに気にかけるようになり、会話が生まれる。例えば、お父さんの席は必ず上座に置き、誰も座ってはいけないところとする。お父さんの威厳を確保すること。例えば、キッチンは対面式にする。料理を介して会話が弾み、自然にみんなが手伝うようになる。例えば、子供の勉強机を隔離した場所でなく大人の目の届くところに置く。見られることによって、子供は勉強するようになり、大人は誉めるようになる。するとまた、子供は頑張る。などなど。
家族のコミュニケーションが深くなることを第一とする家作りが、今、注目されています。住育は、家を新築する人やリフォームする人たちだけのものかと言えば、決してそうではなく、誰にでも今日からできる住育があるそうです。例えば、玄関。花を飾ったり、子供の描いた絵を飾ったりして明るい雰囲気にする。食事をする部屋にはテレビを置かず、家族の会話もご馳走にするなど。大人も子供も、人として育つことのできる住まい方、いま一度見直してみたいものです。