藤井絞の記憶—鍋島段通

久々に、藤井絞の記憶シリーズに参りましょう。先週伺った祇園祭のしつらえです。いつも室町〜江戸期の屏風がずらりと並びます。足元に敷詰められているのは、年代物の鍋島段通。こちらは、年中変わらずお目にかかることができます。子供の頃から何気なく見ていた鍋島ですが、大人になってようやく良さが分かってきました。色合い、肌触り、希少性。

当時は、ただお行儀良くしなければならない場所だった藤井絞さん、段通を見ると途端に緊張感が走ったものです。

今も緊張感はありますが、文化を楽しめる場所となりました。

昔からずっと変わらないしつらえですが、いつ伺っても新しい発見があります。まるで、自分自身の変化や成長を見守ってもらっているようです。

20100723