絲穂の展示会場への歩き方ー上を見ましょうー

展示会場までの見どころ。続きです。昨日は、階段の踊り場にやってきました。そのまま視線を左上に、どうぞ。明治大正期の丸帯をほどいて制作されたタペストリーです。祖母が図案を考え、手縫いしました。大作ですから、寝ても覚めてもこのタペストリーを完成させるべく心を砕いていた祖母を思い出します。

丸帯タペ

けっこうに目を惹き、皆さまの印象に残っているようです。時代裂に興味のある方は特に、何度見ても飽きないと熱心にご覧になっています。両サイドにちょっと付いているお人形が、ポイントですね。「親指姫」シリーズというものがありまして、台に乗った小さなお人形ばかり作っていた時期もありました。それぞれ着ている着物が違っていて、にっこりした表情もそれぞれに違っていて愛らしく、祖母の作品の中で大好きなものでした。

立ち位置は、そのままで。今度はちょっと右上を見て下さい。アールヌーヴォーのランプが下がっています。大きさ、形、色合い、空間の高さと良くマッチしています。天井のデザイン自体も、お洒落だったんだなと今更ながら気がつきました。シンプルなものは、いつもでも飽きませんね。

アールヌーヴォー

同じ場所から、左右で和と洋が楽しめます。文化の融合を感じて下さい。