• 音の力

    今日は海浜植物園にて、花と緑のフェスタが行われ、息子の所属する合唱団がオープニングを飾りました。いつも思います。言葉を音に乗せると、どうしてこんなに心に響くのかと。冒頭で指揮の先生が「人には想像力という特別な力があります。今日は歌を通して、皆様を野や山や素晴らしい自然の世界にお連れします」と。聴きながら想像力について少し考えてみました。

    読書の時のように、言葉だけを目で追っている時の想像力と、歌を通しての想像力はその広がり方が違います。歌には音の響きがあり、歌う人の様子があるので、聴覚と視覚から、或いはその時その場所の空気感からも想像力が広がります。だからでしょうか。ス〜ッと、時にはグワ〜っと心に入ってくるのは。今日の場合は、子供の歌声であるということも大きな要素かもしれません。きっと大人の声と子供の声、プロの声とそうでない人の声でも心への作用は変わります。

    先日は、朗読をされているお客様の舞台を拝見しました。朗読には大きな動きこそありませんが、読みながら観客に配られる視線、声色も読み人によってそれぞれ違いますから、誰もが知っている有名な小説も、声という音に乗ると新鮮に聴こえます。今回は、川端康成の掌小説『妹の着物』を堪能しました。意外にも激情の漂うクライマックスで、今まで知らなかった康成の魅力に触れました。同時に、聴くことだけで想像するという難しさも感じました。

    さて着物にも、衣摺れという音がありますが、袷の時と単衣の時ではもしかして音が違うのかもしれないと、今日ようやく気が付きました。


  • 更紗

    津幡よりお越しくださいました。

    可愛らしい牛首紬に、少しエキゾチックな更紗の帯を合わせて絶妙なコーディネートです。観世の黄系が映えます。

    次回は水色にチャレンジなさいます。『ミセス』の最新号、木村多江さんのコーディネート素敵でしたね。


  • お母様の着物を

    お母様のお着物を自分で着られるようになりたいと、初めてのレッスンです。

    まずは浴衣から。藤井絞の総絞り、垢抜けた青が素敵です。

    引き続き、名古屋帯も。着物は手描きの臈纈染、とても贅沢な小紋です。無地感の花織の帯を合わせました。

    今から25年以上前に揃えていただいた組み合わせですが、まさに今活きてくるコーディネートです。

    どんどんお着物、楽しんで下さいね。


  • 伸びる

    初夏のようなお天気で5月がスタートしました。

    エントランスでは、更紗の染帯(小袖屋)が皆様をお出迎えします。これから単衣の時期にも活躍する、美しい色合いです。

    今年も、塀囲いから青葉が顔を出しました。伸びやかな季節です。

    連休は6日(日)以外、営業致します。是非、お立寄り下さいませ。


  • 十三回忌に

    昨日は、祖母の十三回忌の法要を行いました。亡くなった日も、こんな良いお天気だったなと思い出しながら。

    近頃は、祖母の時代にたくさんお着物を誂えて下さったお客様が、娘さん用にとクリーニングや仕立て直しをなさいます。私は知らなかった当時の作風、加工の素晴らしさにため息することばかり。本当に価値のあるものしか後世に残らないといつも言っていました。その意味を今になって改めて、そしてようやく噛み締めています。

    感謝をして、江戸小紋に袖を通しました。


  • 岡巳の生紬

    ランチの帰りにお立ち寄り下さいました。

    岡巳の帯、生紬です。手描きの更紗は、華やかでパッと目を惹きます。ランチ会のシーンに、小紋と合わせて楽しい印象の装いです。

    観世の深い緑がポイントになりました。

     


  • ひろがる

    この数日でもみじの葉が、グッと広がりました。

    輪郭の赤いところも、広がりと共にいつの間にか緑になって行くのが、いつも不思議でなりません。緑ばかりのもみじも美しいですが、緑の中に赤も垣間見える今の状態も、とても好きです。


  • まるまげさんと

    17日は氷見のごんごん祭りでした。まるまげさんのお稚児行列に参加しました。

    入学式で着た東京友禅の訪問着に、むかい鶴の有職織を締めて(喜多川平朗作)同じ有職織でも今回はグッと落ち着いた雰囲気になりました。

    初めて参加したまるまげ祭、とにかく風の冷たい寒い日でしたが、子供と正装をしてたくさんの距離を歩き、お参りをするメモリアルな時間、貴重でした。町内の皆さんの正装姿も、こんな時でないと見られないので、新鮮な気持ちでした。


  • 新顔

    桜も終わる頃ですが、なかなか暖かくなりません。今日は少しお日様が見えそうですね。

    本日、トライフルワースアンティークスのお皿が数枚、新顔として並びました。色合いがお洒落な幾何学模様。

    撫子のようなお花。どことなく和の雰囲気もします。

    すべてイングランド製。皆さまには、どのお皿がご縁がありますでしょうか。