新しい暖簾が入りました。1月の最後は縁起の良い熨斗柄で締めましょう。来月もどうぞ御贔屓に宜しくお願い致します!
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『きもの紀行』シリーズ1ー添田敏子の世界ー
渋紙に彫刻刀で模様を彫り、布にのせて摺り込んだり染料の入った糊を置く。顔料をそのまま摺り込めば染まり、糊の部分は染まらない。その組み合わせでいろいろな柄を作る型染め。そのひとつである、型絵染めが添田敏子さんの携わる分野。型染めの技術に、現代的で独創的な模様を創作したものです。
添田さんの作品の特徴は、野菜や玩具など身近にあるものからヒントを得ていることにあります。お孫さんの描かれた絵やから発想されることも多いとのこと。その作風からは、自由な広がりや躍動を感じます。
本日ご紹介しますのは、「青茎牡丹」というタイトルの作品。
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「一枚の布には山河がしまい込まれている。」
きものは、ただの布ではないと常々感じていた時に出会ったのが、立松和平著『きもの紀行ー染め人織り人を訪ねてー』でした。
「一枚の布には山河がしまい込まれている。」という一節から始まるこちらの著作は、立松氏が実際に訪ねた作家の人間性と仕事が見事にクローズアップされたものです。是非一度、手になさって下さい。
まずきものと一口に言っても、こんなにも多くの染め方や織り方の技があるのかと驚かされます。そして、きものという布がいかに自然と、日本の風土そのものと密接に関わっているか知らされます。何より、ひとつの作品に込められている作家の想いやプロ意識に心を打たれます。
これから数ヶ月に渡り、立松氏の言葉を抜粋しながら何人かの作家を取り上げ、実際の作品をご紹介したいと思います。本日は、まず著書のご紹介。今月は型絵染め添田敏子さんに迫ります。それはまた、明日のおはなしということで。
『きもの紀行ー染め人織り人を訪ねてー』立松和平著、写真大倉瞬二 家の光協会
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たとえばショールの美しさとは:2
たとえばショールの美しさとは、リバーシブルの色使いにありましょう。
こちらは片面が桜色、もう片面が若菜色、二色楽しめるタイプです。写真のように、上を少し折り返して裏の色を見せて纏ってはいかがでしょう。前でかき合わせると、着物の襟とも重なり、色を重ねる演出です。贅沢にほどこされている房も魅力。広げた形は円形です。
色に興味のある方は、是非お読み下さい。
『日本の色辞典』吉岡幸雄監修 紫紅社
日本の色の奥深さを痛感します。
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心に留めたい言葉:1
雑誌『和樂』2009年1月号に、高台寺和久傳(こうだいじわくでん)のお正月迎えがドキュメントとして載っています。その中で、女将である桑村裕子さんが語られる言葉に感銘を受けました。
以下その引用、心に留めたい言葉です。
「『和』とともにある仕事の中でも、「残るもの」と「失っていくもの」があることを身近に感じることがあります。気がついたときには遅かったということもしばしばです。めまぐるしい変化のときにあっても、人のもっている時間だけは昔から変わりません。「残るもの」とは、人が人のために費やした時間をもったもので、「残るものは残る」のだと思うようになりました。
母のきものを染め直しては着るように、女将の「かたち」を習っては自分に染み込ませていくのが今の私の仕事です。頭では反抗することがあっても、体のほうがそのことをよくわかっているようです。」
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米沢進之介の仕事:1
こちらの色無地は、友禅作家の米沢進之介さんの手によるものです。
作風の特徴は、ずばり!色!にあります。ひと言で色無地と言っても、この深い桃色にたどり着くまで、四度の染めを繰り返しています。このような明るい色は若い方向きかと思われがちですが、いざ鏡に映してみると予想以上に落ち着いた色であることに驚かされます。帯の組合わせ次第で、何歳になっても違和感のない着物だと思います。
若い時は若いなりの想いで、年齢を重ねるほどにいろいろな想いも重ねつつ、ずっと愛していける色無地ではないでしょうか。
袋帯は、唐織り「篭目に小花」。上品さと可憐さを兼ね備えた、優れものです。










