月曜日にご紹介しました組合わせ、着物と帯はそのままで、今日は帯揚げと帯締めを変えてみました。グレーを基調に、少し落ち着いた印象です。さて、皆さまはどちらのコーディネートがお好きですか?
和装の組合わせは、その日の気分やシーンによっていろいろ変えることができて、本当に楽しいです。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
さて今年も、ビロードの黒の羽織りコートを楽しんでおります。昨年も好評をいただきましたこちらの羽織りコート、今年も引き続きご予約を承っております。一度袖を通したらくせになる生地の心地よさ、軽さ、シルエットの美しさ…。からだの動きにぴたりと添ってくれます。柄の付け方が、またお洒落なのですよ。是非、当店でご覧になって下さいね。
黒の羽織りと決めた日は、帯で少し華やかさを出すようにしてます。この日は、渋い緑地の江戸小紋に、臈纈染めの帯を締めています。全体的に落ち着いた色目ですので、帯の赤や黄色などでポイントをつけました。帯もシックに決めたい場合は、バッグやお草履にビビッドな色を配置してもいいですね。羽織りの黒を活かしながら、とにかく一カ所、アクセントをつけると素敵だと思います。
さて、展示会の帰りは、久しぶりに譽田屋さんの経営する古茶屋 素夢子に立ち寄りました。韓国のお粥、お茶、漢方ケーキ、お菓子など本格的な味が楽しめます。柿渋で統一された店内は、一瞬にして異空間に入り込んだような、独特で落ち着いた雰囲気です。この日は残暑が厳しく、韓国冷麺をいただきました。ソバ粉とイモデンプンを折込んだ麺に、少しピリ辛のつゆと、お野菜を絡めて。夏だけの限定メニューです。
九月に入っても日差しの厳しい日には、変わり絽の着尺をよく纏います。無地のように見えますが、実は柄があります。色も、白でもベージュでもない微妙な色。何となくボヤボヤと、はっきり実態のない雰囲気が(笑)気に入っています。譽田屋さんの本羅の帯を締めて。母の代からの愛用品です。帯は、長い時間をかけて身に付けると本質がよく分かります。この帯は、打ち込みがしっかりしているので、どれだけ時間が経ってもびくともしませんし、デザインもまったく古びませんね。むしろ、新しい感覚を覚えるほどです。
籐のバッグも、まだまだ活躍します。
暑い中、着物を纏うことは大きな我慢ですが、その我慢こそ日常にメリハリを持たせる良い刺激でしょう。着物に限らず、きちんと身支度をして、どこかに伺い神経をフルに使うことは大切ですね。
こちら、お客様がお持ちだった白生地を単衣用にと染めたものです。きれいな藤紫ですね。もちろん、お客様のお好みがそれぞれありますが、今秋は紫系が人気です。春単衣にも秋単衣にも着回しができますし、華やかさと上品さがあります。今年の秋は、紫にチャレンジされてはいかがでしょう。
今夏、好きでよく組み合わせました。鮮やかな水色の夏大島と、芭蕉布。ここで大活躍したのが、麻素材の紺色の帯揚げです。紺という色だけでなく、麻の素材感が、大島の水色と芭蕉布のベージュ系をうまく調和させました。着物も帯も織物の場合、帯揚げは縮緬のような柔らかい素材にするよりも、麻など少しざっくりした素材を合わせると、全体がまとまるようですね。ほんの少ししか見えない帯揚げですが、色だけでなく素材選びもコーディネートの重要なポイントです。紺色は、困ったときのお助けアイテム。着物と帯の色がケンカしそうになったら、紺色を合わせてみてください。それから、グレーも中和色に最適です。
こちら、昭和初期の留袖です。ほとんどの方が、長い時間足を止めてご覧になっていました。初日の午前中の様子です。京都からお手伝いに来て下さった、染織に詳しい問屋さんが、専門的に説明しています(左端の男性)。
明治〜大正の頃は家紋がとても大きかったのですが、昭和に入るとグッと小さくなるそうです。それから、模様の、水のような波のような部分の灰色が、技法的に表現するのがとても難しく、それゆえにこの留袖はとても価値のあるものなんだそうです。この時間にお見えになったお客様は、ラッキーでしたね。
昔の着物は、どれもこれも裏地や裾や、見えない部分や細部に凝って作られています。ついつい気になって、紫の裏が赤だった… なんて触れてみることができるのも、今回の会の醍醐味でした。豪華な刺繍も織りも、至近距離で見て触れることのできるチャンスは、なかなかありませんよね。
余談ですが、母が締めております帯は、沖縄の芭蕉布です。天然素材の良い色合い、皆様に好評でした。