無地としてお召し下さい。疋田絞りの着尺です。ゴールド系の地色に、細かく絞られた頂点に赤が出ます。趣きがあり、永く愛せる一枚です。
こちらは、絞りとカチンと呼ばれる墨描きを併用した、辻が花の帯です。地の黄色が美しく、女性らしい辻が花模様が映えます。無地の帯揚げを合わせて(和小物さくら)
絞りには、不思議と惹かれるものがあります。魅力を存分にお楽しみ下さいませ。
富山県氷見市の呉服屋 きものの館絲穂
まだまだ寒いですが、暦の上では春となりました。
少しずつ春らしい色遣いで、店内を彩っております。サロンでは、立巻絞りの着尺(藤井絞)と椿模様の染め帯をメインに。人気シリーズの観世も、毎回染め上がりの色が違います。
土山敬司作、一輪生け「つくし」程よい大きさと、丸いシルエットが愛らしいですね。
念珠入れ(西陣織)も新しく入りました。
ノーベル賞に沸いた年でした。梶田さんの奥様がお召しになった訪問着が素敵で、作家 中町博志さんの名が当店でも飛び交いました。加賀らしさの中にモダンさと洒落味のある作風で、個人的にも好きな作家さんです。地元、加賀のものをお召し下さったことは、とても心強く嬉しいことでした。
久しぶりに中町さんの訪問着を出して眺めています。一種類の花が、ほぼ青の濃淡で表現されています。赤や黄色はスパイスのように効き、地色に映え、シンプルで深みのありますね。いかがでしょう。
今年も一年、皆様にご縁をいただき感謝しております。娘さん、お孫さんとご一緒にお見えになる方も多く、それも心強く嬉しいことでした。きものの良さを改めて感じることが多く、希望を抱くことができました。手仕事の真価を、地道に伝えて行きたいものです。明年も、皆様と良きご縁を結ぶことができますように。