今年も、有職雛が勢揃い致しました。三月末日まで、皆様をお待ち申し上げております。
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木花咲耶姫ーYOSAという癒しー
さて皆さま、YOSAというものをご存知でしょうか?簡単に言えば、薬草を炊き出した蒸気が出るイスに座り、腰から身体をじっくり温めることです。発汗作用のあるスパッツやサウナマントを着用し、じっくりじんわり汗をかきます。冷え、肩こりや腰痛、血液循環の改善、ダイエットなどに効果的です。昨今は身体を温めること、健康がブームですから、YOSAの広告や宣伝は、どこかで御覧になったことはあるかもしれません。
数あるYOSA施設の中でも、高岡市にある木花咲耶姫(このはなさくやひめ)さんは、まさに癒しの空間、とても素敵な空間です。まず、玄関を入ると季節のお花が美しく生けられています。その配色や花と花との取り合わせに、ハッとさせられることがよくあります。お花だけでなく、時期に合った様々な演出が楽しいお店です。先日は、いろいろなサイズのおひな様が入り口や床の間に飾られていました。
身体だけでなく、心からデトックスしたい方、是非、木花咲耶姫さんへ足をお運び下さい。お店の清潔感は、圧巻です。
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おこぼ
先日もご紹介しました、祇園のない藤さん。外のディスプレィには、舞妓さんが店出し(デビュー)の時に履く、おこぼが飾られています。あの、すぐに転んでしまいそうな、背のたか〜い高い履物です。さてあのおこぼ、どうしてあんなに高さがあるんでしょう。それは、玉の輿に乗れますようにとの意味が込められているからなのだそうです。これからどんどん教養を高め、自分自身を高めて、いつか良い旦那さんに巡り会えますように、とのことなんだそうです。
ない藤さんの前を通られたら、御覧になってみてください。
縄手通りを入ってすぐに、懐紙や和紙の封筒などを扱うお店があります。そこで何かお買い物をすると、舞妓さんがお座敷で使っている「鼻紙」がもらえます。普通のティッシュではないんですねぇ、これが。ない藤さんまでの道すがら、そんなプチラッキーも楽しめます。
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祇園ない藤のスリッパ
祇園の老舗履物商、ない藤さん。当店も40年以上お世話になっています。足型を取り、100%オーダーメイドのお履物。足元の装いは、コーディネートの要であることを教えられます。ない藤さんでは、草履を装履、鼻緒を花緒と表現します。まさに、装いを完成させるための履き物、足を入れた瞬間、心地いい緊張感が走ります。自分の足にぴったりとくるだけでなく、その緊張感で、さぁ行こう!という気合いが入ります。さて、こちらのスリッパは、そのない藤さんでオーダーしたものです。内側を赤にしてみました。色の組合わせは、お好みで作っていただけます。
急な来客にも、落ち着いて対応できるお助けアイテムです。
藤井絞のお座布団と、ない藤さんのスリッパ、これだけ揃えば無敵です。
お装履と同じように素敵な箱に入ってきます。
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藤井絞の記憶6──大学は人との出逢いの中で学ぶところです──
本格的な大学受験のシーズンです。受験生たちの姿に、自分が受験生だった頃を重ねて見てしまいます。その時に大変お世話になった藤井絞の会長さんのこと(当時は社長さんでした)を思い出します。会長さんは、関西の大学に入学が決まった私のため、下宿探しから、付近の案内、時々は食事に連れて行ってくださったり、本当にいろいろとお心遣いをしてくださいました。
その中で、大学とはいかなるところかということを教えてくださいました。「これからは、語学ひとつ取っても英語だけでなく、様々な外国語を学んで、学を深めて行かれることでしょう。大学は、学問の場ですからもちろん勉強は大事です。同時に、大学とは今まで出会ったことのないいろいろな人との出逢い、関わりの中で、たくさんのことを学び、知り、視野を広め、自分という人間をつくり上げて行くところです。出逢いの中で、大いに学んでください。」
当時は、ピンときていませんでしたが、大学を卒業し数年を経た今、その言葉の意味をひしひしと感じます。人と自分を照らし合わせて、自分とはいかなる人間か、何を選択するのか、どうありたいか、そんなことばかり考えていました。書物と向き合っても、人と向き合っても、「生きる」ことや「自分」について思い巡らせる時間の連続でした。当時、何も分からない私に、大きな言葉を教えて下さった会長さんに、今さらながら感謝をする今日この頃です。
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藍田正雄 「引き杢」
当店では、根強い人気の江戸小紋。中でも藍田正雄さん作の「引き杢」はヒット商品です。型を微妙にずらしながら染め、木の杢目を表現する技法は藍田さん独自のもの。他の小紋師には真似できません。実はこの引き杢、ヒントは真夏のお昼寝にあったとか。夏の午後、夢うつつで目覚めた藍田さんの目に映ったのが、風にゆらゆら揺れるすだれ。ああ、これだと思われたそうです。このゆらゆらと幻想的な雰囲気を、江戸小紋で表現できないだろうか。。。それが引き杢の始まりだったそうです。
今や、きもの通ならば一本は必ず手に入れたいアイテムになっています。ひとつひとつ、色合いが違うのも魅力です。上品さと迫力が絶妙にマッチした帯、みな様も是非いかがでしょう。夏物の引き杢は、流水文のようなイメージにもなり、涼しげでさらに美しいですよ。
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今夜もまあるいお月様
今月は、1日が満月、今日30日も満月ということで、ひと月に二回も満月がやってくる珍しい月なんだそうです。両方の満月を拝むことができれば、ラッキーなんだとか。
ちなみに皆さま、元日の夜は空を見上げられましたか?まんまると美しいお月様、確かに見えましたよ。今夜も巡り会えるでしょうか。夜空を眺めましょう。
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愛と嫌悪
最新号の婦人公論の表紙、オノヨーコさんを見て、思い出しました。以前、『ミセス』のインタビューにあったヨーコさんのエピソードです。
同じ木を3本、ひとつは愛の言葉をかけ、ひとつには嫌悪の言葉を投げ、もうひとつには関心を払わずに育てたそうです。
結果、どうなったかというと、愛の言葉をかけられた木と、嫌悪の言葉を投げられた木は同じくらい大きく成長し、関心を払われなかった木は、成長しなかったそうです。
夫であったジョン・レノン氏は、世界中から愛されたと同時に、激しく嫌われもしました。けれど、嫌悪も成長のための糧としたならば、嫌ってくれた人にも「bless you」の言葉をかけるのだというエピソード。
深い愛と嫌悪のおはなし、深く心に残りました。





