晩餐会にて

14日の日曜日、誉一山荘オーベルジュ•ドゥ•ミクニにて、それはそれは素敵な晩餐会が開かれました。三國シェフがフランス共和国農事功労賞オフィシエを受賞された記念のパーティです。民間では最高の位だそうで、日本では3人目、最年少の受賞者でいらっしゃいます。宮中晩餐会のフルコースのイメージで構成されたコースは、三國さんの魅力が凝縮された素晴らしいものでした。ふれさかのブルーベリーを使った食前酒に始まり、氷見の食材がすっかり美味なるフレンチに変身しました。ソースはすべて絶品で、中でも昆布とカツオ出汁で作られた「うま味ソース」は、和風の優しいお味がしてとても印象に残っています。たくさん出していただいたお料理ですが、今思い返してもすべての味を思い出すことができます。お料理の味だけでなく、シャンパン、ミクニセレクションのワインなど(赤がまた絶品でございます!)飲み物の味も口の中で喧嘩することなく、ひとつになり、味という味すべてに三國シェフの魔法がかかったようでした。

テーブルでご一緒だった皆様との会話や、周囲のざわめきなど、一皿ひと皿にその時その時の記憶が刻まれます。お料理は、舌だけでなく五感をフルに活用した、まさに一夜限りのドラマですね。本当に、人生に一度きりの時間です。お食事が進むにつれ、各テーブルごとに会話が弾み、だんだんと会場内が盛り上がる様子は、まさに晩餐会。素晴らしいお料理は、人と人とのご縁を深くし、そして人を幸せにするのだと実感しました。

お料理の前後には、ピアノ演奏とソプラノの時間もあり、美しい音楽にうっとりしました。音色を深い味わいだと表現したり、お料理を良いハーモニーだと表現するように、音楽とお料理には深い関係があるんですよと、三國氏。ずっと忘れることのできない、味わい深い一夜となりました。

こちら、食後酒として出された十年ものの「みりん」でございます。紹興酒のような風味で、イチジクのデザートと相性が抜群でした。クセになるお味です。

mirin