• 熊谷好博子の「紅葉狩り」

    母の愛用品です。熊谷好博子氏の紅葉狩りの帯。ちょうど今の季節、秋の展示会や顔見せに、よく締めております。三國さんのパーティーにも活躍しましたこの帯は、いかにも好博子という雰囲気です。描写の巧みさ、藍と橙をバランスよく遣った色彩感覚、何十年見ても飽きません。着物は蒔糊の訪問着。スマートカジュアにぴったりの、控えめな着物です。

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    さて、手元には小振のビーズバッグをあしらって。小さいですが、存在感はなかなかのものです。世洋装にも和装にもぴったりのビーズバッグは、マストアイテムです。こちらは、別注でひとつひとつ手作り致しますので、ご希望の方はお問い合わせ下さいませ。

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  • それぞれのスマートカジュアル

    さて今回の晩餐会では、ドレスコードはスマートカジュアル(お洒落な平服)と決まっておりました。会場でご一緒になった、当店のお客様方の装いをご紹介します。それぞれのスマートカジュアルは、皆さまそれぞれの個性で上手に着こなされ、華やかな雰囲気となりました。

    こちらは、30代の若奥様。野蚕糸の着尺に、徳田義三の袋帯を締めてモダンな装いに。野蚕糸の光沢は、照明の中でいっそう上品に輝きます。帯締めの水色がとても美しく、若々しさを演出します。コーディネートのスパイスには、ブルー系がおススメです。

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    お母様です。シックな江戸小紋を大変モダンに着こなしていらっしゃいます。背中にちょっとある刺繍の花紋が、華やかです。黒地の袋帯がよくマッチしていますね。この角度からは見えないのですが、シックなコーディネートに帯留めの珊瑚がきれいに映えておりました。

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    いつもショートカットが印象的なキャリアウーマンのお客様です。無地紬に、バラをイメージさせる洒落袋で。帯が生きる、シンプルで上級の装いです。洒落袋は、こんな風にきっぱりと着こなせると素敵ですね。お持ちだった黒のバッグが、装いをキュッと引き締めていました。

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    こうして皆さまのコーディネートを拝見すると、なるほどこんな合わせ方もあるのかと、新しい発見があります。何よりも、ご自分らしさをそのままに素敵に装って下さっていることが嬉しいです。このまま『和楽』に載せたいくらいお洒落な、スマートカジュアルです。。。!!


  • 羽織とショールの楽しみ

    晩餐会当日は、絲穂で和服姿に変身です。紫がとても似合われるお客様、この日はかんざし模様が印象的な着尺に藍田正雄氏の江戸小紋の帯を締めて。お太鼓の部分には「花」、前は「雪月」という柄付けになっております。遊び心と上品さを演出した、大人のパーティー仕様です。

    aida

    いざ、誉一山荘へ。寒すぎることなく、雨も降らず、着物でそぞろ歩くにはもってこいの気候でした。外出時には、同系色の羽織を重ねて通の装いに。右は母です。一珍染めの大判のショールをかけて。これからの季節は、羽織やショールなど重ねるものが、着こなしの重要なポイントになります。後ろからは見えない帯はとても気になりますし、裾の方しか見えない着物も気になります。そして、羽織りにしか出せない美しいシルエットがあります。重ねるお洒落、是非お楽しみ下さいね。

    aruku


  • 晩餐会にて

    14日の日曜日、誉一山荘オーベルジュ•ドゥ•ミクニにて、それはそれは素敵な晩餐会が開かれました。三國シェフがフランス共和国農事功労賞オフィシエを受賞された記念のパーティです。民間では最高の位だそうで、日本では3人目、最年少の受賞者でいらっしゃいます。宮中晩餐会のフルコースのイメージで構成されたコースは、三國さんの魅力が凝縮された素晴らしいものでした。ふれさかのブルーベリーを使った食前酒に始まり、氷見の食材がすっかり美味なるフレンチに変身しました。ソースはすべて絶品で、中でも昆布とカツオ出汁で作られた「うま味ソース」は、和風の優しいお味がしてとても印象に残っています。たくさん出していただいたお料理ですが、今思い返してもすべての味を思い出すことができます。お料理の味だけでなく、シャンパン、ミクニセレクションのワインなど(赤がまた絶品でございます!)飲み物の味も口の中で喧嘩することなく、ひとつになり、味という味すべてに三國シェフの魔法がかかったようでした。

    テーブルでご一緒だった皆様との会話や、周囲のざわめきなど、一皿ひと皿にその時その時の記憶が刻まれます。お料理は、舌だけでなく五感をフルに活用した、まさに一夜限りのドラマですね。本当に、人生に一度きりの時間です。お食事が進むにつれ、各テーブルごとに会話が弾み、だんだんと会場内が盛り上がる様子は、まさに晩餐会。素晴らしいお料理は、人と人とのご縁を深くし、そして人を幸せにするのだと実感しました。

    お料理の前後には、ピアノ演奏とソプラノの時間もあり、美しい音楽にうっとりしました。音色を深い味わいだと表現したり、お料理を良いハーモニーだと表現するように、音楽とお料理には深い関係があるんですよと、三國氏。ずっと忘れることのできない、味わい深い一夜となりました。

    こちら、食後酒として出された十年ものの「みりん」でございます。紹興酒のような風味で、イチジクのデザートと相性が抜群でした。クセになるお味です。

    mirin


  • カンパネラ

    常連様より。今月は、カンパネラという名のバラをいただきました。店内でもよく流しているラ•カンパネラのピアノ演奏とともに、お花のカンパネラもお楽しみ下さいませ。

    あざみのようなエレンジュームと、ブルースターとともに。美しいお花をいただくと、いつも素敵なご縁があるんです。

    花

    昨日の日曜は、誉一山荘オーベルジュ•ドゥ•ミクニにて三国清美シェフがフランスで勲章を受賞された記念パーティに参加させていただく機会を得ました。それは素晴らしい晩餐会で、夢が現実にあるならば、まさにそれは夢のような時間と言うべきものでした。明日からはしばらく、パーティーでご一緒になったお客様の着物コーディネートや、印象的だったことを書きます。ご縁の力、感じました。


  • ボーノ•ペッシェでお料理教室

    当ブログでもお馴染みイタリア料理のボーノ•ペッシェさんで、お料理教室がありました。今回は、お肉やお魚、お野菜にかけて楽しむソースを2種類教えていただきました。

    写真の下の方に小さい鍋のようなものが見えますが、中にアンチョビベースのソースが入っています。バーニャ•カウダーという名前で、温かいお風呂という意味。名の通り、ソースを下から火で温めながら、お野菜をつけていただきます。チーズフォンデュのように。

    souce

    出していただいたお芋類、お野菜、どれも新鮮で美味しく、贅沢なひとときでした。ちなみにサツマイモは、高岡の池多産のもので、ほっくりと絶品でした。このアンチョビのソースは、一度作れば常温で一ヶ月は持つそうなので、お野菜をたっぷりいただきたい時やホームパーティーなどに活躍しそうです。

    もう一種類のサルサ•カンパニョーラというソースは、ドレッシングとしても使え、カルパッチョや豚肉のソテーのソースにもってこいの、バルサミコ酢を効かせた少し酸味のあるものでした。どちらのソースも簡単で美味しいので、寒い季節、どんどん美味しくなる氷見の食材とマッチさせれば、食卓が賑やかになりますね。ボーノさんでは、プロの技を家庭でも活かせるように指導して下さったり、シェフならではの味のアレンジを教えて下さったり、料理の基本をきっちり説明して下さったりと、毎回勉強になることがたくさんあります。


  • 自然の表情

    寒い日が続きました。青い青いと思っていたもみじも、紅葉し始めました。少しずつ赤く色づいていく様子を、愛でています。

    kouyou

    こちらは今年初めて顔を出した椿、侘助です。チラッとのぞく黄色がとっても可憐で、この表情見たさに、毎朝水を替えるのが楽しみでした。

    tsubaki

    自然の見せる表情とは、本当に美しく不思議で、生きる元気を与えてくれます。一日として同じ日はないということを教えてくれます。


  • 織悦の袋帯

    名門、織悦ならではの古典的な袋帯。これ!と決めたい時の織悦さんです。柔らかい風合い、しっかりとした仕事、デザイン、色取り、文句なしの品でございます。古典柄によくありますが、水色と橙色の取り合わせが自然にマッチするのは、和の世界独特のことでしょう。黒地に、いろいろな色がうまく個性を出し合い、美しい共演をしています。

    orietu