• 成人の日を前に

    成人の日を前に、前撮りをされるとのことで、お立寄り下さいました。古典的な雪輪柄を上品に表現した、美しいお振袖です。地色の紅がとても印象的で、染めの良さが出ています。巷でよく見かける「赤の振袖」とは趣が異なります。帯は、お母様がご結納された際にお持ちになったもの。着物との相性はぴったりです。帯締め、帯揚げは鶸色で統一し、ポイントのある装いに仕上げました。

    yukiwa

    お客様のリクエストで、髪飾りの組紐もすみ黒で別注致しました。伝統はそのままに、モダンな色合わせのトータルのコーディネートです。

    sumikuro

    新年より、親子揃っての晴れ着姿でのお出かけ、本当に嬉しかったです。


  • 新年の店内

    今年も営業がスタートしました。3日にはたくさんの皆様にお越しいただき、賑やかな新年を迎えることができました。感謝致しております。

    店内、カウンターには西王母。

    peach

    二階へ上がると、立派な枝振りのロウバイがお出迎え致します。甘く美しい香りが漂います。

    yellow

    床の間の掛け物は、日の出。青磁の壷には、おたふく南天、千両、啓翁桜が彩ります。華やかなスタートです。

    hinode


  • 今年もあと数日となりました。皆様にとってどのような一年でしたか?

    今年は、我々にとって様々な絹に触れた年でした。祖母の代に買っていただいたものも含め、洗い張り、染め替え、お仕立て直し等、加工のすべてを施し以前のものを新しくすることも多く、その度に、畳んでたとう紙におさめる作業が続きました。縮緬という同じ種類の着物でも、シボの厚みによって風合い、重み、染め上がり、すべてが違ってくること、仕立てる手が異なれば、纏った時のシルエットが違ってくること、当たり前のことばかりですが、触れることで改めて絹の奥深さを感じた一年でした。祖母の代のものが今の時代に生きてくること、まさに絹の魅力です。

    今年もご縁のありましたお客様に、感謝を申し上げます。来る年もご縁の続きますように。無事に一年を締めくくれますよう、大晦日まで営業しております。


  • すっきり

    庭のもみじを剪定しました。すっきりとした気持ちで新年を迎えられます。

    sentei2

    エントランスでは、宝尽くし文様の名古屋帯をご覧いただいております。江戸小紋とのすっきりとした装いをお楽しみ下さいませ。

    sentei1


  • 誉田屋源兵衛の逸品

    二階の展示場では、誉田屋源兵衛の帯をご覧いただいております。

    古箔に螺鈿を織り込みました。角度によってキラキラと輝きます。軽くしなやかで、非常に贅沢な手触りです。着物は墨絵のような訪問着。竹にうっすらと光が差し込む様子が描かれています。上質な着こなし、いかがでしょう。

    raden

    源氏香をシンプルに表現しました。名は「伎寿奈(きずな)」。締めると、ちょうどお太鼓のところに「叶」という文字がくるよう裏地に織り込まれています。見えないところに、きちんと吉祥の意味が込められた、いかにも名門の帯屋らしい逸品です。着物は大輪のバラと絞りで表現した訪問着。纏うと、どんな感じになるのか想像するのが楽しみな美しい着物です。

    kizuna