• 絲穂の楽しみ方

    絲穂の楽しみ方。

    カウンターに座ってみましょう。写真の右上をご覧下さい。お天気の日が続くと、一日に何度か影がカエデのシルエットを作ります。日差しの具合によってまったく同じシルエットはなく、現れるのに決まった時間もありません。まさにその日その時の運次第。

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    ときには、こんなところにまで!

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    自然が作り出す神秘を感じながら、美味しいサンドイッチはいかがでしょう。当店で人気のホットサンドイッチ、こちら一人前500円でございます。

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  • マイワードローブ:その3

    さて、昨日は江戸小紋にのせた帯を今日は黒の大島にのせてみましょう。 音符の帯と組み合わせると、こうなります。 ミュージカル鑑賞やコンサートにぴったりです。 大島はシワになりにくいので、長時間イスに座る場合にもってこいのアイテム。

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    帯を拡大してみましょう。背中に出る部分もお腹に出る部分にも書かれているのはすべて、グレゴリオ聖歌。まだ四線譜の時代の楽譜です。クリスマスの頃はもちろん、大切な人のバースデーパーティにも良いでしょう。下の写真のお腹に出る部分、よく御覧下さい。アヴェマリアの譜面です。聖母マリアを讃えるということで、お客様がご出産された時にこの帯を締めてお見舞いに伺ったこともありました。一見、実用的ではない帯に思われがちですが、実にいろいろはシチュエーションで活躍してくれます。

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    さて今度は、チェックの紬帯と組み合わせてみましょう。 いちばん気軽で好きな合わせ方です。友人と軽いランチに出かける時などに最適です。黒のワンピースに、チェックのワンポイントをもってきたという感じなので、きもの初心者の方はこのようなコーディネートから始めらると抵抗ないかもしれませんね。

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    さてさてこの大島、一番上と一番下の写真では少し色が違って見えませんか?同じ時間に撮影したのですが、その時々の日差しの具合で微妙に見え方が変化します。たいへん奥深い着物です。結局いつもこの大島に袖を通してしまうのは、そういった形容しがたい奥深さに惹かれているからなのだと思います。纏う度に落ち着くと同時に、新鮮さもある。ぜひ一度、大島の魅力を肌で感じてみて下さい。


  • マイワードローブ:その2

    今日も引き続き、ワタクシゴトの着物を紹介させていただきます。江戸小紋の着回し編。

    袋帯を合わせた場合、パターンAの帯締め帯揚げできっちりフォーマルをつくります。 初釜の日はこの組み合わせです。

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    フォーマル感はそのままで、袋帯よりトーンダウンしたい時は本疋田絞りの名古屋帯を合わせます。 この帯は私にとっての万能帯で、困ったときはこの帯に頼ります。 頼りがいのある、きちんと名古屋が一本あるととても助かりますよ。

    お茶会や歌舞伎鑑賞の際は、小物はパターンAでフォーマル感をキープします。

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    友人とレストランにディナーなどの機会には、少し色を入れて。小物はパターンDに変えます。

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    結婚式の二次会や立食パーティには楽譜の帯で楽しみます。 パターンBの小物で、グッと締めます。

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    普段使用には、チェック柄の紬の帯で軽快に。黄色い帯を合わせた時も、紺の帯締め帯揚げがバッチリ挿し色になります。

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    江戸小紋の着回しはいかがでしたでしょうか。私はいつも抑えた色の着物を着ています。洋服もそうです。夏になれば白っぽいものが増えますが、基本的には黒やグレーや多いですね。着物の場合は特別に思われるかもしれませんが、箪笥の中の色合いは、着物も洋服も同じではないでしょうか。

    若いのにそんな地味な色をと言われることもしばしばあるのですが、私はおそらく今後もずっとこんな色が好きだと思います。それは、年齢の問題ではなく私自身が違和感なく自分らしくあることのできる色だからです。

    80歳でもピンク色がよく似合われる方もいらっしゃいますし、似合う色というものに年齢は関係ない筈です。大事なのは、自分らしい色を見つかられるかどうか。帯締め帯揚げの組み合わせも、人それぞれ雰囲気で違いますから、好きで長く付き合って行けるアイテムを選んで下さい。


  • マイワードローブ:その1

    ワタクシゴトですが、愛用している着物、小物の組み合わせについて書きます。帯締め帯揚げの組み合わせは、大まかに分けてフォーマル用、きちんと用、カジュアル用の三種類。

    こちらフォーマル用、帯締め帯揚げともに白の組み合わせ。帯締めの房の赤がポイントです。

    Aタイプとしましょう。

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    こちらカジュアル用。帯締め帯揚げともに紺色で、ピシッとコーディネートを締めます。

    Bタイプとします。

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    おでかけ用は、AとBの帯締めをそのまま活用。帯揚げだけ変えます。 ちょっとポイントをつけたい時は、赤い水玉絞りの帯揚げを。

    Cタイプ 。

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    お出かけする場所によってちょっと華やかさを出したい時は、薄いピンクの帯揚げを。

    Dタイプ。

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    さて、これらの小物をフル活用させ、帯をいろいろ変えながら無地の着物二枚を着回しています。

    こちら、お気に入りの江戸小紋。毛万筋(けまんすじ)という模様で、毛のように細い筋が何万とあることを意味します。

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    八掛の色も気に入っています。

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    こちら二枚目の着物、黒無地の大島紬。着る度に柔かさが増し、スベスベと羽二重のような感覚です。 黒と言っても泥染の黒なので、光の具合によって赤茶に見えたり、深い深い良い色です。

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    八掛の色は薄墨桜。裏地で春を演出するのもいいものです。

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    さてさて、二枚の着物と数パターンの小物を実際に組み合わせてみますが、それはまた明日からのおはなし。


  • 成長

    カエデの新芽がぐんぐん成長しています。 3月5日啓蟄の頃にはボウズだった木に、わずかな新芽が生まれ(3月23日)今ではカエデの形を帯びてきました。

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    空に向かってグングンと緑の新芽が伸びています。生命力にいつも元気付けられます。

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    風に揺れると、小さな手がおいでおいでをしているようです。

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    店内から格子越しに木々を眺めゆったりと過ごす時間は、何よりの贅沢かもしれません。

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  • このごろのメインテーブル

    うさぎ柄の付け下げ。やさしい薄紫色が特徴です。 名古屋帯は東京友禅「恵光童子」。塩瀬です。

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    こちら、裾模様のうさぎさん。

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    左胸と左袖のうさぎさん。躍動感と豊かな表情が魅力的ですね。

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    こちら帯のアップ、背中に出る部分です。こちらも表現豊かな作品ですね。力強さと上品さを感じます。

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  • 福岡さくらまつり

    好天に恵まれた昨日、母と一緒に高岡は福岡町のさくらまつりに出掛けました。

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    ちょうど桜は満開で、洗心橋からの風景は息をのむほどの美しさでした。ふくおかカメラ館のすぐ近くです。

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    この日のメインイベントは、長安寺さんでのお茶会と雅楽の演奏会。 前列一番右の演奏者は、いちばん偉く演奏の指揮をとる役目の方なのだそうです。美味しいお抹茶と優美な雅楽の調べ。本当に充実した時間でした。

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    さて、母と私のいでたちは。 母は板締め絞りの小紋に、加賀友禅作家 二塚長生(ふたつかおさお)の蘭の帯を合わせて。

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    後ろから見るとこんな感じです。春らしく上品な雰囲気です。

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    私はいつも通り、江戸小紋に本疋田絞りの帯という大好きな組み合わせを。お茶会には、決まってこのパターンです。上にちらりと見えておりますのは、花紋です。八掛と同じ色で刺繍されています。このように、白抜き紋でなく刺繍紋を入れておくとお茶会からちょっとしたお出かけまで、幅広く着回すことができます。

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    そういえば、福岡町といえば映画「おくりびと」の滝田監督の出身地。町の至るところお祝いムード一色でした。

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