• アーメルド・サンシーオンの仕事2

    時々、揃って和装でご来店下さるこちらの親子、帯の魅力を活かしたコーディネートが素敵です。右、お嬢様がお召しの帯はサンシーオン作のもの。更紗柄なのですが、昨日ご紹介したものとは対照的に繊細なタッチで描かれています。お母様のコーディネートは黒を基調に統一され、帯のアップリケが印象に残りますね。

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  • アーメルド・サンシーオンの仕事1

    今から約20年前、フランス人デザイナーでアーメルド・サンシーオンという女性の作ったきものや帯が一世を風靡しました。女性ならではの感性でペーズリーなどの更紗柄が表現されています。こちらの帯はもちろん当時のものですがとても上質な染めが施されており、まったく色あせることがありません。むしろ、シックな無地のきものに合わせると今の時代にこそぴったりとくる作品ではないでしょうか。きものは細かい格子柄の大島です。

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  • 米沢進之介の仕事2

    以前に、米沢氏の作品の特徴は色だと申しました。こちらの色無地も四度染めされたもの。非常にあか抜けたものです。今日は、同作家の名古屋帯を合わせました。作風の第二の特徴は、描き方にあると言えるでしょう。重々しい感じではないけれども、しっかりと存在感があり、同時にしなやかな動きも感じられます。空間の使い方が絶妙ですね。独特の色使いと描き方が相俟って、モダンな仕上がりです。同じ作家の作品どうしを合わせると煩くなることもありますが、米沢氏の場合はすっきりとバランスのとれたコーディネートになります。

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  • 『きもの紀行』シリーズ2ー山下八百子の世界、黄八丈という三色の美ー

    立松和平氏の『きもの紀行』シリーズ二回目は、黄八丈を作る山下八百子さんをクローズアップします。

    黄八丈は、八丈島の草木で染められた織物です。黄色、樺色、黒の三色で構成される黄八丈、その特色は「この三色で縞と格子を織り込み、絣がないことである。色の布といってよい。シンプルで粋である。」と立松氏。その美しさゆえ、黄八丈はかつて江戸に年貢として納められていたそうです。作り手は、年貢のためひたすら苦労に耐えたとのこと。

    無形文化財保持者の山下さんは、「我慢せい我慢せい、我慢していれば、下駄についた土もいつか自分のものになる」というおじいさまの言葉を聞きながら、幼い頃より黄八丈作りに関わって来られたそうです。山下さんの作品から感じられる優しさは、苦労と我慢を乗り越えた末にあるものなのかもしれません。

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    山下八百子作、草木染め黄八丈。美しく優しい三色のグラデーションをお楽しみください。

    『きもの紀行』シリーズ一回目はこちら


  • マイカップ

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    こちらマイカップです。香蘭社製。開店当初は母が使っていたものですが、今は私におさがりとなりました。とても気に入っております。

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    いろんなカップがそろっておりますので、お好きなのでコーヒーをどうぞ。


  • 心に留めたい言葉3ー火力についてー

    「親も代から台所仕事を見て七〇年。くらくら、ぐらぐら煮てよいものなど一つもないと考えている。(中略)スープの具材を炊いて行く場合、決して10の火を10で使って煮立ちをつけない。中火の強ー10の火を7か8で使う。(中略)これは大切な大切な味の鍵である。10の火は1から始まる。2−3までが弱火、4は弱火の強。5ー中火、6ー7ー8は中火の強、9ー強火、10最強。加えて0がある。これは余熱。余熱の計算ができるようになれば、仕事は楽しい。愛の世界にも余熱があるでしょ。「残心」なんて言葉を、態度で表せたらね。」(辰巳芳子『あなたのためにーいのちを支えるスープ』より)

    明日はバレンタインですね。手作りされる方もいらっしゃるでしょう。チョコレート作りも余熱が鍵なのかもしれません。よき一日となりますように。