単衣も江戸小紋を

単衣を纏う時期は、一般的に6月(春単衣)と9月(秋単衣)と言われておりますが、5月も連休の頃から随分と気温が上がりますから、20度を越す陽気の日は私は迷わず単衣に袖を通します。動くと暑いですから。

また、夏が終わっても、昨今は残暑がいつまでも厳しいですから何となく10月いっぱい単衣が放せません。年間を通して、気温の高い時期が増えました。旧来の概念にあまりとらわれず、臨機応変に単衣を活用されることをお薦めします。

そこで、春にも秋にも着回せる単衣のきものを紹介します。今回もワタクシゴトのきものから。 以前にもご紹介しましたこちらの江戸小紋、春単衣には献上帯などすっきりとした帯を合わせ、爽やかな印象に。

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秋単衣の時期には、濃い色目の帯を。合わせて帯締め帯揚げも濃い色に変え秋の気配を出して行きます。写真の帯は、臈纈染めのもの。臈纈染めの特徴は、印象がとても柔らかなことにあると思います。袷の時期と盛夏の時期をうまくつなぐ、単衣の時期にぴったりの染め技法ではないでしょうか。

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さて、明日は単衣向きの江戸小紋を数点ご覧に入れたいと思います。お気に入りが見つかりますように。