『花伝書(風姿花伝)』ー世阿弥編ー

観阿弥という人は、鎌倉時代末期に、滑稽卑俗な物まね芸能であった申楽(さるがく)を芸術性豊かな歌舞伎本位の新しい申楽に演りかえ、芸術の本質を考究しました。その芸術論を『花伝書(風姿花伝)』にまとめたのが、子である世阿弥でした。

「秘する花を知ること。秘すれば花なり、秘せずば花なるべからずなり。」という一節に心を打たれ、10年以上経った今でも迷うことがあればこの『花伝書』を読み返します。芸や稽古に対する姿勢だけでなく、生きることそのものに通じる言葉が散りばめられています。ちょっと難しい内容のように思われるかもしれませんが、現代語訳を利用すれば簡単に読めます。大きく頷けることばかりです。

もっと身近に感じたい方へ。『世阿弥に学ぶ100年ブランドの本質』はいかがでしょう。