• 復元 江戸時代のきもの

    ただ今、関西学院大学、時計台展示室にて、現代の職人によって復元された 江戸時代のきもの(当時きものは小袖と呼ばれていました)が展示されています。できるかぎりの当時の技法を使って復元された作品はどれも、絞り、友禅、刺繍すべての点において素晴らしく、美しいものでした。実際に使われた型紙、繭、糸、染料、など普段目にすることのできない貴重なものもたくさん見ることができます。制作工程のビデオ上映も行われており、きものだけ見ていても分からない細かい作業や職人さんの技に見入ってしまいます。見えないところで手を抜いてないものは、きちんとした結果として顕れるのだということを痛感します。6月20日(土)13時半〜「きもの職人こぼれ話」と題して、職人さんの講演があるそうです。入場無料。

    同時に展示されています、江戸時代の小袖裂もたいへん見応えがあります。こんなにも貴重ないろいろを、こんなにも間近で見ることができるなんて、なんと贅沢な企画でしょう!!お近くにお住まいの方、お近くまで行かれる方、ぜひ足をお運び下さい。7月15日まで展示されています。

    関西学院大学文学部文化歴史学科美学芸術学専修


  • 和のUVカット手袋

    ただいま、秘かに人気を博しています。こちらのUVカット手袋、キュートなだけではありません。綿100パーセント素材で、サラサラと気持ち良い感触です。ひと組2800円。猫にするかウサギにするか、楽しい悩みが発生します。

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    着けるとこうなります。腕のほとんどが隠れますから、日焼け防止効果は抜群です。

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    あまりの可愛さに、ニタニタしてしまいます。お気をつけあそばせ。

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  • 奥の細道

    ちょっと趣きのあるのれんです。

    「五月雨の降り残してや光堂」奥の細道より。

    五月雨は梅雨のことで、雨が降り続けば建物は朽ちるけれども、さすがに光堂だけは朽ちさせぬよう降ってくれたという意味だそうです。

    お値段は、ちょっと張ります。芭蕉ですからね。

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  • 昭和54年者

    ワタクシゴトで恐縮ですが、今月30歳になりました。こちらの二反の小紋は私と同い年です。昭和54年に祖母が仕入れました。

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    20年30年あるいはそれ以前の反物が、蔵や箪笥の奥からよく出てくるのですが、その価値が全く損なわれていないことにいつも驚かされます。むしろ、今の時代には更なる価値を持って輝きます。もし自分だったら、長い長い間だれの目にも触れず、存在を認められずにいてそれでも、きちんと「自分」であり続けることができるだろうかと思います。反物はすごいですね。いつもいつも「そのもの」であり続けることができる。時代や流行に流されない芯の強さを感じます。だから本当に美しいのでしょう。

    きものの世界には、染色や技法の奥深さから学ぶことも数えきれないほどありますが、その存在そのものから刺激を受けることもまた多くあります。同い年の反物を目の当たりにし、ブレない人間にならなくてはと痛感するばかり。以前は、美しい反物に囲まれていることをただ単純に幸せだと感じていましたが、段々と、その気持ちに責任感やプレッシャーが加わってきました。その責任感といかに向き合って行くかということに、30代のテーマはありそうです。


  • 生物と無生物のあいだ

    ちまたではインフルエンザが大流行しておりますが、みな様はご無事でしょうか。

    ウィルスとは、生物でもあり無生物でもあるのだそうです。栄養を摂取することもなく、呼吸もせず、老廃物を排泄することもない点では無生物なのですが、いったん細胞に寄生すると、そのDNAを複製し、増えるのだそうです。この自己複製能力を持っているという点において、生物と呼ぶことができるとのこと。今まさに私たちは、生物と無生物のあいだを行ったり来たりするナゾの存在に悩まされ、不安にさせられているのですね。

    ウィルスを生物とするか無生物とするかは未だに決着のついていない議論だそうで、こんな時期に不謹慎な言い方かもしれませんが、こんなにも人を翻弄するウィルスとは、ある意味では魅力的な「何か」なのかもしれません。

    今、私の手元には『生物と無生物のあいだ』という本があります。みな様も一度読まれれば、ウィルスに対する考え方が変わるかもしれません。著者は「生命とは自己複製するシステムである」というだけでは、ウィルスを生物とは定義できないとした上で、自己複製システム、つまりDNAや遺伝をテーマに論を展開し、生命とはいかなるものであるかを本書において述べていきます。

    この本は科学の知識が全くなくても読み進めることができます。小説を読んでいるような感覚です。とても興味深かったのは、細胞にも「ふるまい」方があるというくだり。英語で”behavior”まさに「ふるまい」、立派な専門用語です。読めば、細胞もわれわれと同じようにふるまっていることがわかります。この本を読んで、体の中でも、人と人との関係と同じことが行われていることがわかって、科学をとても人間味があふれる学問分野なのだと考え直すようになりました。理系は苦手という方にもオススメです。

    このようなご時世だからこそ、生命とは何かを見つめてみるよいチャンスではないでしょうか?

    そろそろマスクは外してみませんか。


  • 絲穂の楽しみ方5

    絲穂では、毎朝お香を薫いています。何十年変わらない香りです。お気に召せば、一箱1500円でお分け致します。ちょっとしたプレゼントにも喜ばれています。一日の中でちょっと気分転換をはかりたいとき、お香でリフレッシュするのもいいものですよ。


  • 絲穂の楽しみ方4

    カウンターに座ってみましょう。なが〜いカウンター、ケヤキの一枚板です。マットは柿渋で別注したもの。使い込むほどに良い色合いになって行きます。

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    イスは、無垢のウォルナット材。使い込むほどに良い色になります。すべて木目の表情が違いますから、お好みの顔をしたイスにお座り下さいませ。ついつい長居してしまう座り心地です。座布団は、テーブルマットと合わせて柿渋で別注したもの。皆さまのお尻で、歴史を刻んで下さい。

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    季節の花へも目をお留め下さい。今日の花は情熱的なフリージア。お客様にいただきました。

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    絲穂の楽しみ方

    絲穂の楽しみ方2

    絲穂の楽しみ方3


  • エナメルのお草履

    エナメルのお履物、お振袖や訪問着にいかがですか。 また、単衣から盛夏にかけてもエナメルのお草履があるとお洒落です。鼻緒はいろいろなデザインのものを揃えておりますので、台と鼻緒をお好みで組合わせ、あなただけの一足をお誂え下さいませ。

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  • 絲穂の楽しみ方3

    絲穂には喫茶メニュー表がありません。敢えて作っていません。コーヒー、紅茶、ココア、こぶ茶、サンドイッチ、トーストいろいろあります。常連さんになると、ピザトーストやフレンチトーストなんて通な注文もあります。これからの季節におすすめなのが、ソーダ水またはその上にアイスがのったクリームソーダ。まず、そのきれいな色で人気です。敢えて写真を出しませんので、どうぞお越しになって注文してみて下さい。

    絲穂の楽しみ方

    絲穂の楽しみ方2


  • 小紋付け下げというすぐれもの

    こちら、小紋付け下げと申します。小紋でもあり、付け下げでもありますから帯次第でフォーマルもセミフォーマルもこなせます。名門、野口の臈纈染め。柄行きといい、色合いといい大変お洒落な一枚ですね。帯は上原美智子作、無地の名古屋帯。光の当たり具合で様々な表情を見せる、絶妙な織り感が魅力です。

    単衣の時期にも結婚式やパーティに招待されたり、格式あるお茶会に招かれたりする機会が結構ありませんか?そんな時は、このような小紋付け下げが一枚あると助かります。この取り合わせで春単衣も秋単衣もバッチリです。

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    春には、単衣〜盛夏用のすっきり色の帯締めで。

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    秋にはグッと深い色の帯締めを合わせて。同じきものと帯でも、帯締め一本で雰囲気がガラリと変わります。

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