深い紫地の訪問着、柄は菊尽くしです。名物裂をモダンに配置した袋帯と合わせて。
- カテゴリー別アーカイブ お着物の話題
-
-
たとえば羽織の美しさとは
冬の和装の醍醐味は、着物の上に重ねる羽織やコートにありましょう。羽織の生み出す柔らかいシルエットは、また格別でございます。
羽織のデザインにもいろいろございますが、たとえばその美しさとはこのようにシンプルな染分け、シンプルな縦のラインの中に見いだされるのではないでしょうか。
着物は、細かい格子柄の染着尺。着物と羽織の濃淡、本当に美しゅうございます。
-
どちらも、桶染め絞りの作品です。
左の振袖は、大胆に染分けられた桶染めらしい一枚ですね。
右は、吉祥柄の「雲取り」と呼ばれる文様を染分けた作品です。
同じ技法でも、それぞれまったく違う個性を持っていて素晴らしい。
まさに、日本人ならではの感性ですね。
染料に「浸けて」染める絞り染めには、ひとつの色に奥行きがあるので、つい見入ってしまいます。