藤井絞の記憶──誠実な黒──

藤井絞の記憶シリーズを久しぶりに。

ひと口に黒色と言っても、実はいろいろな黒があります。藤井絞の黒は、浸け染めの深い深い黒で、見ればすぐに藤井さんの黒と分かるほど。誠実な黒とでも表現しましょうか。色にも人間と同じように、誠実、不誠実の印象があることを教えてくれた黒でした。

昨日もご紹介しました黒地の小紋に、同じく藤井絞の名古屋帯を合わせてみましょうか。帯も藤井さんらしさ溢れる逸品。黒を背景に、京都らしい華やかな色が豊かに表現されています。

誠実な黒、是非、本物でお確かめ下さいませ。

20091209