• 展示スペースにて

    階段を上がりきりますと、常時きものを展示しておりますスペースとなります。数限りない在庫の中から満足いただける商品をということで、お客様は一組限定で、ゆっくりと選んでいただく方針を取っています。広がりのあるスペースに、たくさんの反物や絵羽もの、帯が重なり広がる様子は圧巻です。その日その日、まさに一度きりのドラマが繰り広げられます。時には、着付け教室もやっておりますので、お気軽にお問い合わせください。tel: 0766-74-6218

    展示会場

    毎月、飾りの変わる床の間にもご注目ください。今月のお軸は、吉川霊華(1875~1929)の「馬師皇」です。馬師皇とは、その昔、中国で馬の病気を治した名医のことで、竜の病気をも治したといわれています。一般には、竜に薬を飲ませている様子が馬師皇がとして描かれているそうです。こちらの霊華の作品は、運筆の勢いが素晴らしく、今にも快復した竜が飛び出しそうな様子です。皆さま、是非近くでご覧になってくださいね。

    basikou

    さて、可愛らしい市松人形もお待ちしております。30年前、金沢の作家さんに作っていただいたペアです。うちにあった明治大正期の時代裂を着せてもらっています。上品な顔立ちが、皆さまの印象に残っているようです。

    市松人形


  • 絲穂の展示会場への歩き方ー上を見ましょうー

    展示会場までの見どころ。続きです。昨日は、階段の踊り場にやってきました。そのまま視線を左上に、どうぞ。明治大正期の丸帯をほどいて制作されたタペストリーです。祖母が図案を考え、手縫いしました。大作ですから、寝ても覚めてもこのタペストリーを完成させるべく心を砕いていた祖母を思い出します。

    丸帯タペ

    けっこうに目を惹き、皆さまの印象に残っているようです。時代裂に興味のある方は特に、何度見ても飽きないと熱心にご覧になっています。両サイドにちょっと付いているお人形が、ポイントですね。「親指姫」シリーズというものがありまして、台に乗った小さなお人形ばかり作っていた時期もありました。それぞれ着ている着物が違っていて、にっこりした表情もそれぞれに違っていて愛らしく、祖母の作品の中で大好きなものでした。

    立ち位置は、そのままで。今度はちょっと右上を見て下さい。アールヌーヴォーのランプが下がっています。大きさ、形、色合い、空間の高さと良くマッチしています。天井のデザイン自体も、お洒落だったんだなと今更ながら気がつきました。シンプルなものは、いつもでも飽きませんね。

    アールヌーヴォー

    同じ場所から、左右で和と洋が楽しめます。文化の融合を感じて下さい。


  • 絲穂の展示会場への歩き方

    初めての方も、そうでない方も、ここできちんと絲穂の二階への辿り方をおさらいしましょう。今週は、常時きものを展示している会場への歩き方、見どころをおさらいしていきます。結構たくさんのポイントがあるんですよ。

    常連の方でも以外と気づいていらっしゃらないしかもしれません。「絲穂」の看板です。生前、祖母と親交の深かった染織家の先生の筆です。

    しほ

    いざ歩を進めましょう。入り口には一年中ユリの花を欠かしません。今日もきれいに咲いていますね。いらっしゃいませと語りかけているのように生けることを、毎朝心がけています。

    yuri

    階段を上ると踊り場には、貴重な時代裂ばかりを集めた屏風があります。よくご覧になったことはありますか?刺繍や染め織り、今ではできなくなったもの、できなくなりつつある職人技をうかがうことができます。興味のある方は閉じている面も、是非ご覧下さいね。

    時代裂

    明日は、階段から目線を上に向けてみます。さて、何が見えてくるでしょうか。。。


  • 富山の寿屋さん

    時々ですが富山まで赴くと、リカーショップ寿屋さんに立ち寄ります。お酒が飲めない人でも楽しめるお店です。ワインの品揃えはもちろん、チーズやウィンナーのラインナップもとても充実しています。富山では寿屋さんでしか手に入らないようなものもあります。また、チップスやクッキー、焼き菓子などのお菓子類、それから調味料なども多彩で、いろいろと目移りしてしまいます。成城石井やイカリスーパー、デパ地下に揃っているものの中でも、これは欲しいという品ばかりがうまく取り揃えられており、まさに痒いところに手が届くお店です。

    さて先日はちょっとお洒落なビールを購入致しました。埼玉県川越の地ビール、コエドです。左から、「漆黒」「紅赤」「瑠璃」と名が付いています。他にも「白」と「伽羅」があります。お酒にあまり興味のない私でも、スタイリッシュなデザインと和風のネーミングに惹かれ、つい手が伸びてしまいました。紅赤を少しいただきましたが、さらりと軽い口当たりで、お酒が苦手な方でもいけるのではないでしょうか。一方頭の中は、それぞれのビンのイメージを和服で表現するとどうなるだろうと、大変忙しくなりました(笑)

    koedo

    さて、こちらはベルギーのチョコレートを使用した豆乳チョコレートドリンクです。これまたパッケージに惹かれて買ったのですが、絶品です。程よい甘さが忘れられません。

    チョコレート

    富山テレビの近くまで行かれた折には、是非お立寄下さい。氷見からですと有沢橋を渡ると、すぐ左手に見えてきます。いつもエネルギッシュで誠実な社長さんのお人柄が反映された、素敵なお店です。


  • 可愛いんです

    可愛いと評判の、焦茶のバッグ。オーソドックスなデザインと、持ち手の組み紐が特徴的で人気です。お洋服に合わせて、普段から楽しみたいバッグですね。

    茶色バッグ

    水玉模様が、ちらりと見えます。凝ってます。ここでまた「可愛い〜」とひと声上がります。可愛いうちに、どなたかお嫁にもらってください。お値段も可愛いですから。

    茶バッグ内側


  • 深まる秋ーユリとカーネーションー

    毎月お花をお贈りくださるお客様より、素敵な秋の風情です。ユリとカーネーションの共演。ちょうど今の季節にぴったりのお色目です。

    ゆり

    カウンターにも、カーネーションを。ひとつひとつ色が微妙に違うのが、また愉しいですね。

    カーネーション

    こちらの濃い色も、美しいです。

    カーネーション2

    お花は金沢でと、こだわりのお客様ですので、いつもお見立ては抜群です。お客様皆さま、それぞれにお気遣いを下さり、お心を運んで下さいますことに感謝します。


  • 至福の時をー誉一山荘 オーベルジュ ドゥ ミクニにてー

    今週のとある夜、社長のバースデーを記念して、初めて誉一山荘オーベルジュ ドゥ ミクニを訪ねました。絲穂より徒歩10分あまり。かつての高級料理旅館は、素晴らしいオーベルジュに生まれ変わりました。焦茶を基調とした内装には重厚感が漂い、アンティークの家具や調度品も、趣きのある落ち着いたものでした。ロビーラウンジからの景色はとても美しく、これから始まる素敵な時間を予感させます。
    三國清三シェフがプロデュ−スするレストラン、オミロでのディナーは、まさに至福の時。この日は「北陸の宝石」コースを愉しみました。きっちりとしたフレンチで、お料理はすべて本当に美味しくいただきました。中でも、氷見の古代米のリゾットの上に、カリッと焼き上げたメバルが乗ったお魚料理は、今でも印象に残っています。氷見は、お魚だけでなくお米やお野菜など、食材に恵まれていることを実感したと同時に、いつも何気なく口にしているものが、こんなにお洒落なフレンチに変身してしまうのかと新鮮に感じました。それから、デザートのゴルゴンゾーラのムース、サツマイモのモンブランが絶品で、チーズとお芋の相性の良さには、驚かされました。贅沢で充実したひとときで、ゆったりとした時間が流れます。
    壁一面に広がる大きな源氏絵巻の屏風にも、是非ご注目下さい。和と洋が絶妙に融合した、美しい空間です。
    さてさて、この日の装いは、父のバースデーですから、グレゴリオ聖歌の帯を締めて、祝福モードを演出。着物は雪花絞りの着尺です。帯揚げはシルクのスカーフを用いて、ちょっと遊んでみました。大好きな黒の羽織りは、もちろん必須アイテムとして。

    みくににて

    帯のアップです。祝福の歌ばかり集めたメッセージ性のある帯ですから、お誕生日はもちろん、クリスマスや新年会にも活躍しますよ。

    音符、帯

    建物の中には、長い長い廊下があります。とっても趣きのある廊下で、和服が良く映えます。遊び心のある装いはもちろん、付け下げに有職織の袋帯といったきっちりとしたフォーマルも映える空間です。皆さま是非、ドレスアップをして、テーマを持ってお出かけ下さいませ。そして、幸せの時間の続きは、絲穂にてどうぞ。余韻のお運び、お待ちしております。