• 幸せとは

    昨今、結婚する人が減りました。親御さんにたくさん誂えてもらった着物を箪笥に詰めてお嫁入りする人も、ほどんどいなくなりました。他の人より立派な着物をたくさん所有することが「幸せ」な時代ではありません。けれど、自分に本当に似合う着物、自分で選んだ好きな一式は所有したい、そんな女性はたくさんいます。

    結婚しなくても幸せになれるこの時代に、私はあなたと結婚したいのです。これは、ゼクシィのキャッチコピーですが、同じく、着物がなくても幸せになれる時代でも、ずっと大切にしたいオンリーワンセットは必ずあります。

    ジューンブライドの季節です。今月、式を挙げられる方も多いのではないでしょうか。末長くお幸せに。

    単衣から盛夏へ移りゆくこの6月は、何を着たら良いのか、どんな帯を締めたら良いのか迷う時ですが、同時にそれはとても楽いひと月でもあります。着物に袖を通せる幸せを噛み締めながら、小物選びにあれこれ心を惑わせながら、過ごしたいと思います。

     

     


  • 花織と献上と

    グッと気温が上がった半ばから、単衣に袖を通しました。

    深い抹茶色が印象的な江戸小紋、献上帯を合わせてシーズンをスタートします。この江戸小紋は10代から着ていますが、まるで飽きることなく、30代の今に合った着こなしを追求したい、まさに永く愛し続ける着物です。

    こちらは草木染めの色無地です(誉田屋源兵衛)縮緬のしぼ感と水色の深さが気にいっています。珍しい白無地の花織の帯も、この時期、着物を選ばず重宝です。

    単衣から夏にかけて、コーディネートが愉しみな時期です。


  • 綿織り

    津幡からのお客様、先日はお単衣の紬に、爽やかな綿織りの帯という装いでお見えになりました。観世の赤い房がチラリと覗き、素敵です。

    翌日はお煎茶のお席に臨まれるとのことでした。雪花絞の塵よけは、いかがでしたでしょう。またお聞かせくださいね。


  • 生紬

    ちょうど今の時期にぴったりの生紬の帯、無地です。赤城山麓の玉繭で織り上げました。優しい茶の色目、しなやかな風合いが魅力です。両サイドは初夏から盛夏の帯上げです。まるで趣が異なりますが、どちらも絞りで、どちらも帯と好相性です。

    さて、どちらの組み合わせがお好きですか?


  • 花かつみー織楽浅野ー

    初夏の訪れを告げる花かつみ(菖蒲)をモチーフにした、織楽浅野の新作です。デザインも地色もモダンです。お単衣向きの付下げ(花うさぎ)と合わせて、水色の濃淡で上品に仕上げました。

    エントランスには山葡萄のバッグを、和小物さくらのお草履とともに。

    新緑の季節、爽やかな雰囲気をお楽しみ下さいませ。


  • てんとう虫

    アトリエまなさん、自作の帯留めをアクセントにお着物でご来店下さいました。帯上げの赤と、てんとう虫の赤、効いています。

    帯は、川口良三作の格子。白地の紬に映えます。髪飾りも素敵ですね。

    5月28日まで金沢武蔵町のギャラリー、コニーズアイさんにて、まなさんの作品が展示されています。機会がありましたら是非、お運び下さいませ。色々なジャンルの作品があり、楽しい空間です。

     


  • 風薫る

    風薫る季節になりました。もみじは葉を大きく広げています。

    玄関の暖簾は、風に揺られ鈴が鳴ります。木にヤマドリもやってきて鳴きます。

    エントランスでは、絽の染帯をご覧いただいております。二色の染分に金彩がアクセントになっています。無地感の着尺とともに美しい単衣の装いです。お色、質感を是非確かめていただきたいです。


  • 白大島

    連休のとある日、朗読会にお出になったお客様が、その日の装いそのままでお越しくださいました。

    白大島の無地に更紗の帯がとても相性良く映え、明るい橙の観世が効いていますね。藤沢周平の「おぼろ月」の世界にぴったりでした。

    次回は雪花絞りの塵よけを羽織った着姿、楽しみにしています。


  • 初夏をイメージして

    連休は皆様いかがお過ごしになりますか?

    和小物さくらの新作バッグが入りました。丸みのあるデザインがお洒落、持ち手はマンゴー素材です。

    琳派菊を大胆にデザインした浴衣も(誉田屋源兵衛)是非ご覧下さいませ。

    そろそろ献上帯の季節です。白と黒の人気色でどうぞ。

    3日、4日、5日すべて営業しています。