• カテゴリー別アーカイブ お着物の話題
  • 織りの帯の愉しみ

    先のお茶会で、母が締めていた帯はどれも織りのものでした。しかも、無地感の。織りの表情だけで雰囲気を出すこの種の帯は、一本あるとなかなか良いと思います。薄物から単衣に切り替る頃に、季節感も演出できるアイテムです。

    例えば、綿織りのグリーンの帯。綿独特の柔らかさと、染色の優しさがちょうど秋を予感させる季節にぴったりです。着物も大島と、織りのと織りの共演ですが、それぞれの表情が活きてきます。

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    こちらの帯は、松尾鏡子作。絹の光沢が特徴で、ちょっと勢いのある帯です。今回は敢えて同系の色無地と合わせました。染めの着物は柔らかく、織りの帯はピリリと、無地同士でメリハリをつけるのもいいもので。

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    織りの帯というものは、実際に締めてみないと本当の良さは分かりません。角度や動作によって様々に表情を変えますので、長年付き合っていてもいつも新しい発見があります。今回、立ち姿を撮ってみたのですが、あまり面白くありませんでした。織りの帯は、やはり動きの中で魅力を発揮するのでしょう。釜の様子をうかがっている後ろ姿に、ああ、いい帯だなと素直に感じました。


  • 竜巻絞り

    ただ今、エントランスには藤井絞製、竜巻絞りの着尺がディスプレィされています。

    月をモチーフにした帯も素敵ですね。写真がボヤケててすみません。是非、店内で実物を御覧下さい。

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    ちょっと目線を上げていただくと、季節の額も飾ってあります。 蒔き糊(まきのり)の菊模様です。

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  • お茶会の装い

    19日にお越しになったお客様の装いをご紹介します。

    こちら、ご夫婦での参加でした。知的なご主人には、グレーの紬がとても良くお似合いでした。奥様は、蝶の小紋(藤井絞製)に、抽象柄の帯を合わせてすっきりと上品に。 今は、おふたりでお茶のお稽古に通われているようです。

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    こちら、富山からいつもお着物でお越しになるお客様です。蝋たたきのお着物(藤井絞製)をお召しです。帯は、お母様から譲り受けられたものだそうですが、赤がポイントになりメリハリのあるコーディネートです。

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  • 藤井絞の記憶─桶絞り応用編─

    昨日に引き続き、桶絞りのご紹介です。

    細長く染め分けされておりますこちらの名古屋帯も、桶絞りです。一般的な桶絞りとは技術力も雰囲気も違うので、桶絞 り応用編というところでしょうか。

    中の白い部分は、ひと粒ひと粒、手で括って防染する本疋田絞り(ほんぴったしぼり)。とても力がありますが、主張しすぎ ることなくお洒落を楽しめる帯です。これから、秋が深まるシーズンにいかがでしょうか。

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    着物も藤井絞製。帽子絞り、紬の小紋です。ハートのような柄がキュートですね。大人の可愛らしさを演出できそうです。

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  • 藤井絞の記憶3─桶絞り─

    藤井絞に関する記憶の中で、最も印象深いのが「桶絞り」という言葉です。文字通り桶で染め分ける絞り技法ですが、繰り返し聞かされ、とにかく言葉だけは脳にインプットされました。

    こちらが、桶絞りで使う桶です。

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    ただの桶ではありません。絞り専用の桶です。専用ですから、この桶だけを作る職人さんがいらっしゃいます。

    さて、蓋の下から茶色に染まった生地が顔を出しているのがお分かりでしょうか。たった今、染め職人さんのところから茶色に染められて帰ってきたばかりです。(藤井絞さんにお邪魔すると、よく桶に遭遇します。この写真も藤井さんで撮影したものです。)次は、桶に生地を仕込む職人さんのところへ運ばれ、違う色に染めたいところが桶の外に出るように様子を変えます。こうして、二カ所の職人さんの間を行ったり来たりします。色数が多いほど手間がかかります。

    大きな面積を染め分けるのが、桶絞りの特徴です。こちらの振袖をご覧下さい。

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    赤、紫、緑が大きく美しく染め分けられています。その間に細い黄色の部分がありますね。これも桶で絞るのですが、このように細い部分を染めるのは非常に難しく、熟練した技術が必要とされます。生地をはさんで蓋を締める作業は、本当に神経をすり減らす仕事です。締め過ぎては生地を痛め、緩いと色が混ざり合ってしまいます。このように、くっきりときれいに染め分けれられているのは、素晴しい技の結晶です。

    それから、色の美しさにいつも圧倒されます。染めが良いと、原色ばかりが同居しても喧嘩しません。どの色もその特色を出しながら、他の色をも引き立たせているようです。

    人間同士もこんな風だったら、関係がとてもスムーズに行くのになぁ、なんて考える時もあります。

    藤井絞の記憶─階段─藤井絞の記憶─好き嫌いをしたらあかん─


  • 夏を惜しんで小千谷ちぢみ

    先週、最後の夏日に神戸はアンティークアナスタシアの奥さまと着物でランチをしました。夏を惜しんで、小千谷ちぢみ。その日は、半幅帯のアレンジを楽しまれました。麻葉模様のリバーシブルの帯、すっきりと素敵です。大人の女性にオススメしているこの変わり結びは、複雑に見えて30秒もあれば完成してしまう便利なもの。椅子の背もたれにもたれても、潰れる心配がありません。紺と白をうまく使い分け、上級者の風情です。

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    さてバッグは、科布。アンティークの時計は 、紺のベルトが効いていて、全身のコーディネートとぴったりですね。襦袢は、サラサラと心地よい綿シルク。襦袢の柄も麻葉模様なんですよ。

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  • お茶会

    昨日は、先生のお宅で行われたお茶会に出席しました。残暑が厳しいこともあり、テーマは水。床にはたいへん勢いのある「滝」のお軸。好きなお軸のひとつです。

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    いつも素敵な和服姿をご披露下さるこちらの男性、昨日は初おろしの小千谷ちぢみをお召しでした。

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    私は一昨日のブログでご紹介した夏大島に、加賀友禅の夏帯を締めて。桔梗やススキが描かれた帯は、残暑厳しい9月の上旬も活躍しそうです。

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  • 続・夏の集い

    夏の集いにて。われわれ親子は、、、 母は平良敏子作、芭蕉布の着物に加賀友禅の夏帯を合わせました。芭蕉布のハリ感と、柔らかい友禅は相性が良いようです。 芭蕉布については8月7日9日のブログを。

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    私は夏大島に、うろこ柄の羅帯を合わせました。7月の二次会でも締めた羅帯、きれいな水色にもマッチします。

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    ぎおん ない藤さんのお履きもので揃えました。

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  • 夏の集い

    先日、地元のお客様とお着物でイタリアンランチを楽しみました。当店ブログでもお馴染みのボーノ•ペッシェにて。 こちら、松茸のパスタ。初ものをただきました。

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    さて、お客様の装いです。絽縮緬の小紋に麻葉柄の帯ですっきりと。お着物は、よく見ると市松模様になってるんですよ!とても素敵です。

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    夏のお洒落には、網代のお草履を。履けば履くほど、いいお色になります。

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    ヘアースタイルがあまりにも美しかったので、思わず撮影してしまいました。

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  • 初めて、ひとりで締める名古屋帯

    先日、お寺のお嬢様が着付けの練習にいらっしゃいました。お着物は、着慣れていらっしゃるのでナチュラルな着姿です。その日は、名古屋帯を初めてひとりで結ばれました。誰しも苦戦するまくらの部分、お太鼓のかたち、クリアすべきハードルも若さで乗り切られます。帯は、計ったように完璧なかたちになるよりも、ちょっと曲がったりしている方が愛嬌があっていいのかもしれないと、最近は思います。帯によってうまくかたちが作れない場合でも、その柔らかさや素材感が活きていることが本当ですよね。

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