• スープ、エトセトラ

    冬の到来を感じる寒さとなりました。温かいスープが美味しい季節です。

    スープといえば、かつて私の幼少期はトロイカさんが中央町にあり、よく家族で食事に出掛けたものでした。ポタージュが大好きで、おかわりばかりしたものです。シンプルなコーンポタージュは、クセがなく素直なお味で、子供の口によく合ったのかもしれません。今でも舌が覚えています。スープばかりでなく、オムライス、ハンバーグ、カレー、どれも美味しく、舌に心に残りました。トロイカさんでのひとときは、家族との時間をしっかりと刻む温かいものでした。

    近頃のお気に入りは、先日オーベルジュで頂いた色々キノコのスープです。かき混ぜると、エリンギなど数種類のキノコが姿を現します。程よいコクがあり、飽きることがありません。スープで体が温まり、これからのお料理に期待が高まり、同時に同席の皆さまとの会話も弾み始めます。

    家庭では、色々な食材が少しずつ残っている時にはすべて刻んでスープを作ります。スープは面白いもので、単体の食材の良さはそのままに、それぞれが混ざり合い溶け合い、新たな風味が生まれます。鍋の中の彩りも楽しみのひとつです。

    さて皆まさには、心に残るスープ、思い出に残るスープはありますでしょうか。


  • 紅葉のランチ会

    昨日は、雨と晴れを繰り返す空模様の中、雨に当たることなく着物の時間を楽しみました。紅葉のランチ会、オーベルジュ ドゥ ミクニにて。皆さま思いおもいの装いで、深まる秋を満喫されました。

    初おろしの結城に、鱈目間道の帯を合わせてベージュと茶の濃淡で仕上げました。

    これからは着物!とよく紬でお出かけされるお客様、この日は献上を合わせて上手にランチモードです(左)紫地の江戸小紋に帯は同じく紫地のふくれ織を合わせて、小物もパープルでまとめて(右)

    母は板締め絞りの小紋に松尾鏡子作の帯を。紺の帯締めをポイントに。私は市松模様の小紋に、帯は型絵染の蝶を。この小紋は袋帯とも相性が良く、友人の結婚式などにも活躍しました。

    さて、お料理の美味しさにはいつも大満足です。メインの前のひと皿、フォアグラのテリーヌの周りにはイチジクが巻き付けられて!こっくりとした風味が癖になります。

    毎回目にも楽しいデザートは、モンブランでした。丸いアーチは飴細工、素敵です。


  • いざ落語へ

    昨日は、お寺の報恩講で行われた落語会に、いざ着物で。黒無地の大島に、高木錦司作の帯を合わせて。錦司さんの作品は、どれもデザインや色遣いにハッとするものがあり、無地のお着物によく映えまたモダンな雰囲気にもなります。少しインパクトのある装いにしたい時の強い味方です。

    ご一緒したお客様は、お義母様から頂いた小紋を仕立て直し、この日初めて袖を通されました。帯は藤井絞。黒地に様々な色が彩る、美しい帯です。色無地や付下げにも幅広く使えます。帯締め帯揚げは、グリーン系の無地を。無地をス〜ッと装いの中心に引くことで、着物と帯がうまく調和します。

    さて関西落語会の重鎮、笑福亭仁智さんの落語は登場からすでに笑いが起こり、枕、噺もベテランならではのテンポで楽しく拝見しました。久しぶりの着物で落語、堪能しました。


  • 七五三の節目を迎えられて

    七五三の季節となりました。あちこちでお着物姿の親子さんをお見かけし、嬉しい気持ちになるものです。

    富山に嫁がれたお客様、二児のお母様になられこの度長女様の七五三の日を迎えられました。藤井絞の訪問着に誉田屋源兵衛の唐織の帯を合わせて。クラシックで非常に存在感のある組合せです。

    お嬢様は、可愛らしい赤のお着物に鶸色の被布が映えて。今度はいつお着物着るの?と聞かれるそうです。

    こうしてご家族の節目に、お誂えいただいたお着物が活躍し思い出に残りますこと、本当に幸せです。

    今月は当店でもランチ会を企画しておりますし、皆様の心に残るひと月になればと思います。纏う時間を楽しみたいです。


  • おさんぽハロゥイン

    昨日おさんぽハロウィンが行われ、雨の降る中ハロウィンの仮装をした子供達50人が、中央町の商店街をお菓子をもらって歩きました。

    京加納もお出迎えに仕様に。

    中にも振袖を。かつて祖母が現役だった頃、この場所でこんな風に着物が飾られていて、ここの椅子にお客様が座って、たくさんお喋りをして長い時間を過ごされていたなと思い出していました。

    昨年は仮装で参加したこの企画ですが、今回は息子が店でお菓子を渡す役になりました。店で待っていると、知っている顔ぶれにたくさん出会い、「この店の人だったんだね!」と。確かにここで出会ったのは初めて!ということで、新たな出会いにもなりました。ご縁の広がりや重なりを感じたひとときでした。

    さて本日、絲穂では今冬初の西王母がお目見えしました。嬉しいご縁です。


  • 新作帯揚げー和小物さくらー

    昼間は太陽が見えますが、朝はぐっと冷え込み秋の深まりを感じます。

    和小物さくらの新作、印象に残る帯揚げをご紹介します。無地の黄八丈と無地の織帯の組合せには、水色の配色がお洒落な市松模様の帯揚げを挿して。帯締めも市松模様。秋らしい表情が生まれます。

    こちらは、臈纈染の小紋に織楽浅野を合わせて。段暈しの帯揚げは、茶と紫のコンビネーションが美しいですね。ワクワクする一枚です。

    色遣い、柄の妙、小物ひとつでまるで印象が変わります。自分らしい装いを表現する、最も大切なアイテムです。


  • 絞りの帯揚げ

    台風一過、ようやく晴れ間が見えました。

    来月行われるランチ会に向け、お客様はそれぞれコーディネートをあれこれ楽しんでいらっしゃいます。秋色の装いに、赤のポイントはいかがでしょう。定番、絞りの白赤タイプです。

    蚊絣の大島に、絞りでお化粧道具を表したキュートな帯の組み合わせ。そこに帯揚げの赤が彩りを加えます。

    こちらはよろけ柄の小紋に、雪の結晶をイメージしたビロードの帯を合わせました。帯揚げの深みのある赤が、観世の房の臙脂と共鳴して。

    印象的な色を、上手に取り入れましょう。


  • 櫛織無地ー誉田屋源兵衛ー

    真夏日となった一昨日、まなさんが薄物の小紋をお召しになってご来店下さいました。着物は絽の小紋で、薄いグレー地に黄色やピンクなどが虹のように散りばめられています。帯は誉田屋源兵衛の櫛織。孔雀石の色で糸を染めた、無地感です。

    自作の髪飾り、帯留め、バッグもぴったり調和しています。

    素敵なひととき、ありがとうございました。